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ARM株主総会「ソフトバンク傘下入り」を承認

EE Times Japan 8月31日(水)17時27分配信

 ARM(アーム)ホールディングスは2016年8月30日(英国時間)、株主総会を開催しソフトバンクグループによる買収を承認した。これにより、プロセッサIP(Intellectual Property)ベンダーとして30年以上にわたり成功してきたARMの独立性は、終わりを告げることになった。

 ソフトバンクが2016年7月に、ARMを約3.3兆円で買収すると発表した際、ソフトバンクは、英国内の雇用を今後5年間で倍増することや、ARMの本拠地を英国ケンブリッジから動かさず、ARMのこれまでのビジネスモデルや企業文化を変えないことについて、言及していた。

 ARMの買収後、ソフトバンクがARMの中長期的な経営において、どの程度、介入することになるのかは現時点では不明だ。

 ARMの買収を発表した際、ソフトバンク社長の孫正義氏は、「ARMは今後3年、5年、10年の間にソフトバンクの中核事業になるだろう」と述べている。ARMの経営は極めてうまくいっていることから、孫氏は、ARMの経営について口を出すつもりはないと述べている。

 孫氏がARMのチェアマンに就任する可能性はあるものの、同氏は「ARMの経営陣の1人として、ARMの中長期的な戦略についての議論には、かかわっていくつもりだ」と強調した。

■95%賛成も

 ARMの株主のうち95%は今回の買収に賛成したものの、英国最大の企業が買収されることに対する懸念は残っているようだ。

 Lord Myners氏とHermann Hauser氏は、買収に反対したメンバーだ。Hauser氏は、1990年にARMの設立に手を貸した人物でもある。両氏は、英国企業の長期的な健全性が維持されるのかどうかについて懸念を示した。

 彼らは、ARMを“最後の英国技術メーカー”だと考えている。「今後、戦略的な決断は、それが英国にあるARMに影響しようがしまいが、日本で行われることになる」と、Hauser氏は述べている。

 株主総会の後、ARMのCEOであるSimon Sigars氏は、Reuters(ロイター通信)に対し、「ソフトバンクとARMは、ARMの長期的な投資計画を共有した。この計画には、ARMの成功に欠かせないエンジニアたちの維持や成長も含まれている」と語った。「われわれは、どこにも行かない。英国の技術の中心的な存在になる。われわれはグローバルな舞台で成長していくだけだ。なぜなら、当社のビジネスはグローバルに行われているからだ」(同氏)

最終更新:8月31日(水)17時27分

EE Times Japan