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超音波でガ類防除 農研機構・果樹茶業研究部門 飛来数6分の1

日本農業新聞 8月31日(水)7時0分配信

 農研機構・果樹茶業研究部門は30日、コウモリに似た超音波を使い、ガ類の飛来を防止する技術を開発したと発表した。果樹を加害するモモノゴマダラノメイガで試験したところ、飛来数を通常の6分の1以下に抑えることができた。同技術を使えば、化学農薬の使用量を減らした栽培も期待できる。数年以内に防除装置の製品化を目指す。

 ガ類の多くは、天敵のコウモリの超音波を聞くと、食べられないように逃げたり、飛ぶのをやめたりする。開発した技術は、コウモリの超音波を人為的に作り、圃場(ほじょう)に流すことで、作物に卵を産み付ける雌の飛来を防ぐ。

 試験は、透明な筒の片側にリンゴと粘着板を置き、反対側からモモノゴマダラノメイガの雌を放した。コウモリの超音波をまねた超音波を流し、害虫への効果を調べた。

 何もしない場合、虫の64%がリンゴに寄ってきたが、モモジロコウモリに似た超音波を流すと28%に抑えられた。キクガシラコウモリに似た超音波だと10%と、通常の6分の1以下に減った。中野亮主任研究員は「超音波の種類を変えれば、他のガ類でも防除効果が期待できる」と話す。

 超音波の届く範囲は数十メートル。果樹園など屋外で実用化は難しく、同研究部門では、施設園芸での利用を想定する。イチゴやトマトの害虫のハスモンヨトウやオオタバコガを対象に、今年の秋から試験を始める。ミツバチなどへの影響も調べる。

日本農業新聞

最終更新:8月31日(水)7時0分

日本農業新聞