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文科省審議官「もんじゅ再開全力で」 廃炉含み検討報道を受け強調

福井新聞ONLINE 8月31日(水)8時18分配信

 原子力規制委員会が運営主体の変更を求めている日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)を巡り、文部科学省の板倉周一郎大臣官房審議官が30日、2017年度概算要求の内容説明で福井県庁と敦賀市役所を訪れ、藤田穣副知事、渕上隆信市長と懇談した。政府内でもんじゅの廃炉を含めた検討がなされているとの報道について、板倉審議官は「文科省としては運転再開に向けて全力を尽くしているところだ」と繰り返し、再稼働を目指す方針を強調した。

 県庁での会談で板倉審議官は冒頭、一部報道に関し「ご心配をお掛けしている」と陳謝した上で、規制委からの勧告について「西川(一誠)知事からは政府一丸の取り組みをと要望いただいており、有識者検討会の報告も踏まえつつ、関係省庁、機関と連携し対応を進めている」と語った。

 藤田副知事は「具体的な廃炉が検討されているような報道が出るのは、地元としては困惑しているし、遺憾だ」と語気を強めた。もんじゅの新たな運営主体の検討について「規制委の勧告から既に9カ月が経過しており、どのようなスケジュール感で対応しているのか。規制委からさらなる指摘を受けないよう、しっかり意思疎通を図ってもらいたい」とくぎを刺した。

 さらに、地元として「トラブル、課題が顕在化しても、安全確保に努力しながら県民に支援、協力を求めてきた」と強調。「国が国際的展望に立ち、もんじゅの役割を考えなければ将来に禍根を残す。日本の核燃料サイクルに大きく関わることであり、問題の解決なくして原子力の国民理解は得られない」と、あらためて政府一丸での取り組みを促した。

 敦賀市役所では渕上市長が、報道について「市民や現場職員が先行きに不安を感じてしまう。見通しが不透明では職員のモチベーションにも影響が出かねない」と懸念を表明。「立地が国策の研究開発に誇りを持って協力してきたことを肝に銘じ、地元の期待に応えてほしい」と求めた。

 もんじゅを巡っては、政府が再稼働させるには、数千億円規模の国費の追加負担が必要と試算。菅義偉官房長官を交え廃炉も選択肢に対応を検討している。

福井新聞社

最終更新:8月31日(水)8時18分

福井新聞ONLINE