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川辺川ダム計画、50年たった今も休止状態

qBiz 西日本新聞経済電子版 8/31(水) 11:36配信

 国が熊本県相良村に建設を予定する川辺川ダム計画が、1966年の発表から今夏で50年を迎えた。建設の是非を巡り、球磨川流域は賛成、反対両派が対立。村中心部がダムの底に水没する同県五木村は約500世帯が移転し人口が急減、村は衰退した。計画は現在休止状態となっているが、ダムに代わる治水策はまとまっておらず、五木村の再建もなお途上にある。ダム問題の先行きは見通せていない。

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 球磨川流域では63年から3年連続で水害が発生、延べ2万戸を超える家屋が被災する戦後最大の被害となった。国は66年7月3日、流域の洪水防止を目的に、最大支流の川辺川にダムを建設する計画を発表。後に利水や発電も加わり、多目的ダムとなった。五木村は当初、村を挙げて反対運動を展開。裁判闘争も繰り広げたが、国との補償交渉の末、81年に苦渋の決断で計画を受け入れた。

 90年代、ダムによる環境破壊を懸念する住民や漁民らが反対運動を起こし、2003年には利水事業の計画変更の正当性が争われた訴訟で、国が敗訴した。07年、農水省と電源開発がダム計画から撤退した。

 ダム反対の世論が強まる中、08年に同県の相良村長、人吉市長、蒲島郁夫知事がダム反対を相次いで表明した。09年には、民主党政権の前原誠司国土交通相が計画中止を表明した。

 一方で、蒲島知事の反対表明後に始まった国、熊本県、流域12市町村による「ダムによらない治水を検討する場」は、抜本的なダムの代替治水策を見いだせないまま15年に終了した。現在、検討する場は実務者レベルの会議に移行し、議論を継続している。

 川辺川ダム計画は、総貯水量約1億3300万立方メートル、総事業費約3300億円。実現すれば、九州最大級のダムになる。国交省によると、15年度末で既に事業費約2186億円が執行されている。計画は、特定多目的ダム法に基づく廃止の手続きはとられておらず、現在も生きている。

西日本新聞社

最終更新:8/31(水) 12:15

qBiz 西日本新聞経済電子版