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青汁市場が堅調、市場規模1000億円超

健康産業新聞 8月31日(水)17時34分配信

 本紙調査で昨年の青汁市場は前年比9%増の1,010億円(小売ベース)と8年連続で成長し、初めて1,000億円の大台を突破した。インバウンド特需もありドラッグストア、コンビニ、量販店の各ルートでの売り上げが急伸したことが大きい。一方、今年上半期の状況は、インバウンド特需の反動で、ドラッグストアで販売しているメーカーでは前年同期を下回った企業も見られたが、その他ルートでは大幅増や微増との回答もあり、国内消費の底堅さがうかがえた。

■インバウンド特需終息も、国内消費は堅調

 今年上半期(1~6月)の市場を見ると、販売チャネルで明暗が分かれた。

 本紙取材に対し、前年同期と比較して売り上げが増加したと回答した企業は、TVショッピングや通販、対面販売ルートで展開しているところが多かった。逆に、現状維持や減収と回答した企業の多くはドラッグストアルートでの展開を行っていた。ドラッグストアルートではインバウンド特需の終息が影響したもようだ。

 ドラッグストアルートで4割強のシェアを持つ山本漢方製薬では「昨年が異常な状況。今年前半はその反動で売上は落ちている」という。ただし「一昨年比で見れば上回っており、国内消費は相変わらず順調だ」とコメントしている。その他複数の大手企業からも同様のコメントが聞かれた。

 本紙が毎年実施している健食受託製造企業を対象としたアンケート調査結果によると、2016年上半期の人気受注素材ランキングで青汁は植物発酵エキス、コラーゲンに次いで3位にランクイン。下半期予想でも3位と、引き続き青汁製品の受注は好調に推移している。

 受託加工・OEM供給で実績が高いのは、シェフコ、東洋新薬、九州薬品工業、アピ、日本薬品開発、備前化成などで、各社とも青汁の受託事業は好調だ。

 青汁原料では大麦若葉、ケールを中心に、明日葉、桑葉、ボタンボウフウ、クマ笹、ニガウリ(ゴーヤー)などの採用実績が高い。

■機能性表示食品も登場

 青汁市場には多くの企業が取扱う乾燥粉末タイプの製品と、野菜を搾った汁をエキス末にした製品が流通。また近年は青汁単味の製品に加え、乳酸菌やオリゴ糖、ヒアルロン酸、セラミド、植物発酵エキス、水素などを組み合わせ、整腸や美容・美肌を訴求した複合製品も人気となっている。

 さらに昨年来、スーパーフードブームを受け、クロレラやユーグレナ、スピルリナなどを配合した商品や、グァーガム、チアシードなどを配合し、腹持ち感を強化した「グリーンスムージー」も相次いで上市され、ローソンのPB商品が好調に推移するなど、青汁系製品として定番化している。

 青汁は単に野菜不足の解消や不足する栄養成分を補う役目だけではなく、生理活性や薬理活性に着目した研究も盛んに行われ、これまでに便通改善、抗メタボ、肌改善、抗疲労・ストレス、免疫調節作用などに関する研究成果が報告されている。「機能性表示食品」としての受理も10品を超えた。

 青汁市場では「野菜不足を補う」というメインの訴求に加え、生活習慣病対策、整腸、美容・美肌、さらに機能性表示食品として抗肥満、ダイエット訴求の商品開発が活発化しており、今年の市場も引き続き堅調に推移すると期待される。

健康産業新聞

最終更新:8月31日(水)17時34分

健康産業新聞