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小型箱わな 対象拡大 農産物被害に歯止め 鳥獣管理指針見直し 環境

日本農業新聞 8/31(水) 7:00配信

 環境省は30日、今秋に見直す鳥獣保護管理法の基本指針で、狩猟免許を持たない農林業者による小型の箱わな設置を許可する方針を決めた。猟銃での捕獲が困難なアライグマといった小型鳥獣への対応として、田畑などへの箱わな設置を進め、年々増える農作物被害を抑える。基本指針に沿って都道府県が作成する鳥獣保護管理事業計画に盛り込み、2017年4月に運用が可能となる見通しだ。

 同日の中央環境審議会自然環境部会に示し、了承された。鳥獣保護管理法に基づく基本指針は、都道府県が策定する鳥獣保護管理事業計画などの土台で、5年ごとに見直す。今年が見直し時期に当たることから、捕獲強化を打ち出す同法に沿って、基本的な考え方に「鳥獣の(個体数)管理を強化する」と明記するとした。9月ごろに官報に公示し、効力が生まれる予定。

 見直しの目玉が、狩猟免許を持たない農林業者に、小型鳥獣の捕獲のための小型箱わな設置を認めることだ。これまでは野生動物や専用器具への知識が必要だとして、狩猟免許を持たない農林業者の箱わな設置は認めていなかった。ただ、農作物被害に歯止めが掛からない現状を踏まえて、取扱時の危険が比較的少ない小型箱わなの設置を進めることにした。

 捕獲する対象はアライグマとハクビシン、ヌートリアなどで、農林業者が自らの田畑などに設置する場合に限る。小型鳥獣を捕獲できているか、1日1回以上箱わなを見回ることが設置の条件だ。同省は使用する箱わなのサイズについて、小型鳥獣1頭が収まる大きさを想定している。

 この他、基本指針には鳥獣の捕獲強化を見据えて、ジビエ(野生の鳥獣肉)への活用による有効利用の促進や安全管理の徹底も盛り込む。射殺された鹿などを銃弾ごと食べた野生鳥獣が鉛中毒となるのを防ぐため、鉛製銃弾の使用規制なども掲げる。

日本農業新聞

最終更新:8/31(水) 7:00

日本農業新聞