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伸銅協会、技術戦略で「ロードマップ」

鉄鋼新聞 8月31日(水)6時0分配信

 日本伸銅協会(会長・堀和雅三菱伸銅社長)は伸銅品技術戦略ロードマップを策定したと30日発表した。新市場開拓に必要な技術開発の明確化や、共通課題の対応を促進するための報告書。2035年までの国内主要産業の変化を分析したビジネスロードマップと伸銅関連技術を整理し成長分野での展開に繋げる技術ロードマップ、海外勢や他素材との競争に勝ち抜く対策を示した産業ビジョンで構成。社会変化に先手を打った技術開発を促して業界を発展させる。今後は公的な技術開発プロジェクトへの参画のほか産学連携の強化を目指す。

 ビジネスロードマップでは有望5分野として自動車を中心とする次世代移動体、介護ロボットなどのパワーバリアレス社会、IoT(モノのインターネット化)などに対応するユビキタス社会、低炭素の次世代燃料として期待される水素を用いる水素社会、衛星や資源開発関連で需要が見込まれる宇宙・深海を位置付けた。併せて製品化前の段階から開発に参画できるよう、需要先の次世代技術の開発スケジュールを示している。今後は各分野で将来求められる素材の特性を明らかにしていく。
 技術ロードマップでは車載コネクタの小型化に貢献する高強度・高導電や水素脆化への耐性など有望5分野に対応する伸銅技術を整理。今後は伸銅メーカーの共同開発に適したテーマを抽出して、国の財政的支援を得るなどして活動を進める。加えて画期的な計算科学や革新的なプロセスによる開発手法を実現する基盤技術の構築にも注力する。
 産業ビジョンでは業界全体の課題を検討し競争力の強化策を提示。技術開発の必要性や有望分野の特定に加え、新規需要の発掘に向けて需要分野の課題に積極対応する体制が重要と強調。その中で複数社での対応や他素材との連携についても触れた。併せて現地拠点の整備などによる海外市場での積極展開にも言及。また原料問題への対応や人材育成の強化も盛り込んだ。今後協会では各社の共通課題ごとに分科会を設置。具体的な行動に繋げる。今回策定したロードマップは希望者に有償配布。2年ごとに改定する予定となっている。

最終更新:8月31日(水)6時0分

鉄鋼新聞