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いじめの加害経験者が初めて減少したが…実際には?

ベネッセ 教育情報サイト 8/31(水) 16:01配信

国立教育政策研究所が発表した「いじめ追跡調査2013-2015」の結果から、小学4年生から6年生までの間、「仲間はずれ、無視、陰口」など、暴力を伴わないいじめを3年間で一度もしたことがないという子どもの割合が、初めて増加したことがわかりました。暴力を伴わないいじめでは、これまで、加害児童と被害児童の割合がほぼ同じだったことから、いじめの加害者にならない小学生が増えてきたといえます。しかし、実際にはそう簡単な問題でもないようです。

加害経験者が初めて減少

調査は、大都市近郊の地方都市にある公立小中学校19校の小4~中3の全児童生徒を対象に、2013~15(平成25~27)年にかけて実施しました。同研究所は、同じ小中学校の子どもたちを対象にした追跡調査を1998(平成10)年度から実施しており、今回は5回目となります。

過去の追跡調査により、いじめについてさまざまな実態が判明しましたが、最大のポイントは、子どもの多くが、いじめの被害者であると同時に、加害者でもあることが明らかになったことです。つまり、現在のいじめの特徴は、誰にでもいじめは起こり得ること、そして、いじめの加害者と被害者の立場が、簡単に入れ替わることです。

今回の結果を見ると、2013(平成25)年度の小4が15(同27)年度に小6になる3年間で、暴力を伴わない「仲間はずれ、無視、陰口」などのいじめを受けたことがない子どもは11.5%、いじめをしたことがない子どもは21.4%でした。過去の調査も加えて比較すると、小4~6の3年間を通じていじめの加害経験がない子どもは、4年前が14.4%、3年前が17.7%、2年前が21.3%、そして今回が21.4%となり、初めて増加傾向を示しました。

これまでの追跡調査では、いじめの被害経験のない者と、加害経験のない者の割合は、ほぼ同じでしたが、今回初めて、両者の間に約10ポイントの差が開いたことになります。同研究所は「2013(平成25)年にいじめ防止対策推進法が制定されたことを受けて、加害行為をやめさせようとする教員が増えたためではないか」と説明しています。

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最終更新:8/31(水) 16:01

ベネッセ 教育情報サイト

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