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[ニュース分析]障害物に対する「追出工作」で危機を乗り切る朴大統領

ハンギョレ新聞 8月31日(水)18時23分配信

国家情報院コメント事件を捜査したチェ・ドンウク元検察総長落馬 政府の政策を批判したユ・スンミン議員も追い出し ウ・ビョンウ疑惑を調査したイ・ソクス特別監察官も押い出され

 朴槿恵(パククネ)大統領は執権期間に不利な局面の度に障害物となる特定人物に追い出し工作をすることで危機を乗り越えてきた。その過程で検察や国家情報院のような司正機関の情報が動員されもした。

 2013年、国家情報院による大統領選挙介入事件の捜査責任者だったチェ・ドンウク元検察総長を落馬させた事例が代表的だ。大統領選挙直前に露呈した国家情報院による組織的コメント世論操作事件で、朴大統領の執権初年度、国政はどん底に陥った。その年の4月、チェ・ドンウク検察総長が特別捜査チームを構成した。すると9月、朝鮮日報がチェ総長の婚外子疑惑を報道した。チェ総長は「検察揺さぶり」として抵抗したが、法務部がチェ総長に対する監察を指示すると結局辞退した。チェ総長の辞退以後、国家情報院コメント事件捜査チームは萎縮し、所属検事らは左遷された。朴大統領は政権にとって障害物となる数人の検事を排除して、検察組織全体を飼い慣らす効果を得た。

 当時、大統領府のクァク・サンド民政首席が、朝鮮日報のカン・ヒョサン局長にチェ総長関連情報を渡したという疑惑が野党から提起された。当事者は否定した。二人は現在セヌリ党の国会議員だ。これとは別に、当時国家情報院のソン情報官は、チェ総長の息子の個人情報を流出させた容疑で起訴され、1審、2審共に有罪判決を受けている。

 最近のウ・ビョンウ民政首席の疑惑も同様な様相で推移している。大統領府は朝鮮日報のウ・ビョンウ民政首席疑惑報道を「朴大統領の任期後半期を植物政府にする意図」と話した。政権揺さぶりと規定したのだ。以後、ウ首席の疑惑を調査したイ・ソクス特別監察官が、朝鮮日報の記者と通話した内容が文化放送(MBC)を通じて報道された。大統領府はイ・ソクス特別監察官が記者に監察の状況について話したことを「綱紀紊乱」と規定した。検察は29日、イ監察官と朝鮮日報記者の携帯電話を押収捜索し、イ監察官は結局辞表を提出した。彼はハンギョレとの通話で「特別監察官をなくそうとしていると見られる」と話した。

 この事件も「大統領府または監査機関の介入説」が出回っている。朝鮮日報は30日、イ・ソクス監察官との通話内容を一部の記者だけに流したとし、盗聴・ハッキングの可能性に言及した。同じ時期、セヌリ党の親朴系キム・ジンテ議員が暴露した朝鮮日報ソン・ヒヨン主筆の豪華接待疑惑関連資料の出処も謎に包まれている。これについてキム議員は、「大統領府、国家情報院、検察から受け取ったものではない」としつつも、その出処は明らかにできないと話した。

 朴大統領は党内の権力争いでも特定人物に対する追い出し工作で親朴系の地位を固めた。昨年、朴大統領は政府の政策を批判してきたユ・スンミン院内代表を「背信の政治」と名指しした。国会の政府牽制権限を強化する法案を発議する際に野党と合議したことが口実になった。朴大統領の発言以後、親朴系議員が彼を院内代表職から退くよう圧迫し、結局彼は院内代表職を辞退した。当時セヌリ党は非朴系の金武星(キムムソン)議員が党権を握るなど、非朴勢力が結集した状況だった。この事件以後、セヌリ党内でも果敢に朴大統領と角を立てる人物が減った。非朴系の求心力は弱まり、今月9日の全党大会でも親朴系が党権を掌握した。

イ・ギョンミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9月1日(木)16時35分

ハンギョレ新聞