ここから本文です

大規模修繕の効果を最大にする3つの準備

ZUU online 9月1日(木)6時10分配信

借り手から見て「住んでみたい」と思われる物件にするためには、物件の外観を美しく保つことが大切です。とはいえ、屋根や外壁は常に雨風にさらされており、放っておくと時間とともに劣化してしまいます。定期的な大規模修繕でメンテナンスを行い、いつまでも新築のような美しさをキープしましょう。

■準備1. 外壁は見て、触ってこまめにチェック

面積が広いだけに、物件の外観を大きく左右する外壁。ここが汚れていたりひびが入っていたりすると、それだけで古びた印象になってしまいます。

大きなひび割れやタイルの剥落などは分かりやすいトラブルですが、多くの場合は何らかの予兆があります。この予兆の段階でメンテナンスをしておけば、大規模修繕で余計な手間や費用をかけることなく美しい状態を保つことができます。

ひび割れの予兆は、シーリングの劣化です。シーリングとは外壁にできるすき間を埋めるためのもので、地震や風による衝撃から建物を守る役割も持っています。常に雨風にさらされていることもあり、年月を経るうちにどうしても劣化してきてしまいます。シーリングのメンテナンスのサインは、細かい亀裂です。これを放置していると亀裂が大きなひび割れになっていき、やがては剥がれ落ちてしまいます。

3~5年を目安にチェックを行い、亀裂を発見したら新しくシーリング材を埋め込むなどの処置を行いましょう。このほか外壁を触ると白い粉が手につくのも、メンテナンスが必要なサインです。この粉は、外壁の塗装が経年劣化により剥がれてきたものなのです。

放っておくと外壁が水分を吸収し、内部の鉄骨や木材が腐食する原因に。防水性の高い塗装をほどこすなどして対処しましょう。

■準備2. 屋根の修繕は状態を見極めて工法を選ぶ

外壁と並んで重要なのが、屋根の修繕です。外観を左右するのはもちろんのこと、この部分の傷みはダイレクトに雨漏りにつながるので注意が必要となります。

一番手軽なのは、屋根材の上から塗料を塗る「塗り直し」と呼ばれる工法です。これは屋根材やその下にある下地に傷みがない場合にのみ有効なものです。屋根面積90平方メートルの場合、30~50万円程度の予算で行えます。築10年くらいの時点で屋根の様子を見つつ塗り直しをしておくと、いざ大規模修繕となったときにも慌てずにすみます。

このように定期的にチェックをしていれば大丈夫ですが、大規模修繕の際に屋根材や下地に傷みがある場合は、これらを根本的に修理しなければなりません。傷みの範囲がそれほど広くなければ、下地はそのままで屋根材のみを差し替える「重ね葺き」と呼ばれる工法で対処しましょう。

屋根材の種類によって差はありますが、屋根面積90平方メートルの場合で50~100万円程度の予算を見ておくと安心です。

屋根材や下地の傷みが広範囲にわたる場合は、今あるものを一度取り去って新しい下地と屋根材を取り付ける必要があります。これには撤去作業や1からの屋根葺き作業が必要になるため、その分費用も高額になります。屋根面積90平方メートルの場合で100~200万円くらいが目安です。

■準備3. 大規模修繕の時期を決めて資金を貯めておく

大規模修繕は12~15年周期で行うのが一般的です。先にあげたようなメンテナンスをこまめにしていれば費用が抑えられるとは言え、1棟まるごとの修繕となればそれなりの資金が必要です。

どこまで実施するか、また、その時の経済状況(人工代金や材料費の上昇・低下)にもよりますが、目安は1戸あたり70~80万円程度。30戸のマンションなら、修繕費だけで2,100~2,400万円は準備しておかなければならない計算です。追加工事などで当初の見積もり額より高くなることもありますので、月々の家賃収入から修繕費として積み立てておくと安心です。

修繕費は基本的に経費扱いになりますが、修繕か新規の設備追加かという判断が難しいケースも多々あります。修繕費でまかなうつもりだったのに経費として認められないという場合もよくあることです。

このような場合は自己負担で処理をしなければならないのかというと、そんなことはありません。当初は資産として計上して、のちのち減価償却費として経費化していけばいいのです。

不動産投資をするうえで避けては通れない大規模修繕。限られた費用で最大限の効果を出すために、購入当初からコツコツと準備を積み重ねていきましょう。(提供:不動産投資コンシェルジュ)

最終更新:9月1日(木)6時10分

ZUU online