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睡眠専門医が注目! 知っておきたい快眠の最新情報5選

All About 9月1日(木)22時45分配信

■2016年も盛りだくさんの日本睡眠学会
2016年7月、今年も開かれた日本睡眠学会。この学会では睡眠に関するあらゆる分野の研究が発表されます。今回の発表された研究の中から、興味深くすぐに生活に取り入れられそうな研究結果と商品を厳選してご紹介します。

■1.寝室は4ルクス以下の暗さにして眠るのが効果的
照明をつけたまま眠る人は、睡眠の質が悪くなる可能性があります。これは以前から言われていることではありましたが、奈良県立医大が高齢者を対象に行った「平城京スタディ」からも、寝室が明るいまま眠っている人は、暗くして眠る人に比べて睡眠の質が悪いという結果が発表されました。

具体的には寝室の明るさが4ルクスを超えると、睡眠に悪影響が出てしまうそうです。ちなみに月明かりが約1ルクス、ロウソクから20cm離れたところで約10ルクスですから、4ルクスはその中間ぐらいですね。寝室を明るくして眠る習慣がある人は、不安にならない範囲で、なるべく暗くして眠れるようにシフトした方がよさそうです。

また、朝は暗い状態で目覚めるよりも、起きる時刻の30分前から次第に明るくなる方が目覚めやすいと言われています。富山大学の研究では、強弱をつけながら明るくするとさらに効果が高くなることがわかりました。

朝型夜型との関係で見ると、朝型の男性に改善が見られました。起床時や朝の良い気分が午後まで続き、睡眠評価もよくなったのです。日中のパフォーマンスに関しては、朝型夜型や男女に関係なく良くなることもわかりました。これは企業との共同研究ですので、今後はこの結果に基づいた快眠のための新商品が発売されるものと思われます。

参考商品:パナソニック LEDシーリングライト 目覚めのあかり

■2.眼のまわりを温めると、よく眠れて疲れがとれる
以前から人気商品の花王の蒸気温熱シート「めぐりズム」。この商品は眼のまわりや首を温めることで、リラックスして眠ることができると好評のようです。今回の睡眠学会でも、花王による蒸気温熱シート「めぐりズム」の快眠効果についての発表がありました。

眠る前に蒸気温熱シートで眼のまわりを温めると、特に睡眠をとっても疲労が回復しないグループで、深い睡眠が増えて睡眠の質も改善し、疲労感も減ることがわかりました。また、眼のまわりだけでなく後頭部を蒸気温熱シートで温めても、休息感やリフレッシュ感、睡眠の質・深さが明らかに良くなることもわかりました。特に冷房が苦手な人や冷え性の人は、グッスリ眠るために眼や首を温めることをお勧めします。

参考商品:めぐりズム 蒸気でホットアイマスク

■3.夏はスッキリ! 入浴剤でのリフレッシュが快眠につながる
暑い季節には、お風呂ではなくシャワーで済ませる人が増えます。しかし、メントール系や温泉タイプの入浴剤を使ってお風呂に入ると、疲れがとれ、よく眠れるようになるようです。

バスクリン社は、清涼感のあるメントール系入浴剤を使った夏の入浴と、疲労や睡眠の関係を調べました。メントール系入浴剤を使うと、さら湯での入浴やシャワーに比べて、入浴後の清涼感や爽快感が高く、入浴による疲労感が少なくなることがわかりました。体温が下がるときに眠気が強くなるのですが、メントール系入浴剤での入浴はさら湯での入浴に比べて、体温の下がり方が急激になることも示されました。

温泉浴についてはこれまでにも、普通浴と比べて塩化物泉や炭酸泉で、体温の変動や睡眠の状態に良い影響があることが知られています。今回、秋田大学のグループは硫化泉で実験しました。湯温40度に15分つかる半身浴を行うと、硫化泉は普通浴に比べて、脳が休む眠りであるノンレム睡眠や、深い睡眠の時間が増えることがわかりました。これは、硫化泉だと体温の上下が大きくなり、睡眠に良い影響が出たものと考えられます。

暑い日もシャワーで済ませず、メントール系や温泉系の入浴剤を使ったお風呂に入った方が、良質な睡眠がとれそうです。

参考商品:バスクリン クール

■4.睡眠前後の白湯で肌美人になれる
多くの女性は、睡眠不足だと肌の調子が悪くなると感じています。実際、広島国際大学のグループが大学生を対象に行ったアンケート調査でも、睡眠の状態が良い人は肌の健康状態も良いという結果が出ました。これまでの研究でも、質が良い睡眠がとれていると、肌の水分やコラーゲンが十分保たれることが知られています。また、冷たいものをよく飲む人の半数は、不眠に悩んでいることもわかりました。体が冷えて、体温のメリハリが小さくなり深く眠りにくくなるからかもしれません。

同大学の研究では、いつも就寝前や起床後に白湯を飲むと、夜ぐっすり眠れるようになり、日中の眠気も少なくなることもわかりました。これは、白湯を飲むことでリラックスでき、就寝前や起床後のストレスが減るためのようです。また、白湯を飲んでいると、肌の水分量や基礎代謝を増やせる可能性もあります。不眠や肌荒れに悩んでいる人は、眠る前や寝起きに白湯を飲む習慣をつけると良いようです。

■5.かぶって寝る枕「イグルー」で遮光や遮音を実現
今回の日本睡眠学会では、私も発表してきました。名古屋の通販会社・ドリームと共同開発した「かぶって寝るまくら・IGLOO(イグルー)」の快眠効果の報告です。快眠のためには、不要な光や音を遮断する必要があります。頭の周囲を覆うドームで遮光や遮音を実現したのが、「かぶって寝るまくら・IGLOO(イグルー)」です。

一般的な枕で眠ると、目をつぶってから深い睡眠になるまでの時間(入眠時間)は平均50分でした。「かぶって寝るまくら IGLOO(イグルー)」の平均入眠時間は38分で、一般的な枕と比べて12分(23%)も短くなりました。

また、一般的な枕での入眠時間が30分を超えた人、つまり寝つきが悪い人や深く眠りにくい人は、平均入眠時間が77分でしたが、IGLOO(イグルー)では44分で、一般的な枕に比べて33分と、43%も短くなりました。寝具の実験でこれほどの差が出ることはほとんどないので、私たちも驚いたぐらいの快眠効果だと言えます。

参考商品:かぶって寝るまくら・IGLOO(イグルー)

睡眠に関しては、日々いろいろな研究と新商品の開発が進められています。自分に合うものを見つけてうまく取り入れながら、睡眠の質を高めていきましょう。


文・坪田 聡(All About 睡眠)

坪田 聡

最終更新:9月1日(木)22時45分

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