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「がん保険」の加入を検討しているなら考えておきたいこと

ZUU online 9/1(木) 7:10配信

九重親方(元千代の富士)がすい臓がんで他界したニュースは記憶に新しい。2人に1人ががんになるといわれるくらい、がんは他人事ではない。もちろんこの数字は、高齢者まで含めた平均であって、20代、30代でも2人に1人ががんにかかっているわけではないことは念頭に置く必要があるが、筆者の周りにもがんと戦っている人がいる。

ちなみに、がん情報サービスによると、2014年死亡数が多い部位は、男性女性と相違しているが、肺、胃、大腸だ。

いざがんになった時に、少しでも自己負担を少なくするためにも、安心して抗がん剤投与などの治療を受けられるようんみするためには、がん保険は検討してもよいだろう。

■「責任開始日」をチェック

保険の内容で特に気をつけるべきところはどこだろうか。すでに、がん保険に契約している人でもいまいちど契約書をみてみよう。

まずはがん保険特有の免責期間だ。生命保険は契約して1回目の保険料の払い込みがされてから保障が始まる。これを「責任開始日」という。

しかし、がん保険の場合は、ある期間にがんになっても保障がおりない「待ち期間」というものがある。責任開始日から90日経過しなければ保障期間が開始されない。万が一、この待ち期間にがんと診断されるようなことがあれば、契約が無効となるのでがん保険に入るのであれば早めに検討すべきだろう。保険会社によっては、がん保険でも待ち期間がないタイプの商品もあるのでFPに相談するといいかもしれない。

■「診断給付金」の内容を確認

がん保険で最も重要かつ金額が大きいのは診断給付金だ。がんと診断されたら1回だけしか給付金がおりないものが多いので回数を確認したい。

がんの再発・転移などが見つかり、2回目以降は最低でも「2年以上経過している場合に限り有効」としている場合が多い。がんを患った場合、定期的に検査をするので、がんの再発・転移は2年以内に見つかる確率が高いといわれている。その場合は「2年以上経過」という給付条件に当てはまらないので給付金がもらえないということになる。「診断給付金」の支払い条件と回数を必ず確認しなければならない。

そして上皮内新生物で支払われるかも確認事項だ。上皮内新生物というと何のことかさっぱり分からないかもしれないが、これは初期状態のがんのことだ。保険の商品によっては、この初期がんが給付金の支払い対象にならない場合がある。

■7つの主な確認事項

保険商品にもよるが、以下の項目が主に注目される。参考にするとより自分にあった商品に加入できるだろう。

(1)治療給付金:所定の手術・放射線治療・抗がん剤治療を受けたとき、年1回を限度に5回まで給付
(2)診断給付金:2年に1回を限度に何度でも給付
(3)ホルモン剤治療給付金:年1回を限度に10回まで給付
(4)入院給付金:1入院につき60日まで給付
(5)長期入院給付金:入院61日目以降給付
(6)「ガン治療給付金特約」は入院しなくても、公的医療保険制度の給付対象となる所定の手術か放射線治療か抗がん剤治療を受けた時に1年に1回(通算5回)受け取れる。
(7)入院が短期化している分、退院後の通院日数が長引く可能性が高いので、「がん通院サポート給付特約」を付加し、通院費の補填に備える。T-PECのセカンドオピニオンサービスが無料で利用できる付帯サービスを行っている保険商品もある。

■保険給付金の税金はどうなる?

最後に税金についても考えておこう。がん保険の給付金を受け取ったときは税金がかかるのだろうか。

「給付金」の受取人が、被保険者(患者様)、その配偶者もしくはその直系血族(子供、孫、親、祖父母)、または生計を一にするその他の親族の場合は“非課税”となる。確定申告する必要はない。

ただし、医療費控除の確定申告を行う場合は、この給付金は医療費の総額から控除する必要がある。またがんで亡くなった後に保険金が下りた場合だが、被保険者(患者様)が受取人の場合は被保険者(被相続人)の財産とみなされ相続税の対象となる。

被保険者(患者)の配偶者(直系血族・生計を一にする親族)が受取人の場合は、相続財産とはみなされず課税対象とはならない。配偶者(直系血族・生計を一にする親族)以外の方が受け取った場合は、所得税の課税対象となる。

こうした違いもあるので、がん保険を検討するときは税金についても考えておきたい。


眞喜屋朱里(税理士、眞喜屋朱里税理士事務所代表)

最終更新:9/1(木) 7:10

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