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【オーストラリア】非在来型ガス開発永久禁止へ VIC州政府、「経済と雇用脅かす」

NNA 9月1日(木)8時30分配信

 オーストラリアのビクトリア(VIC)州政府は8月30日、今年後半に炭層ガス(CSG)など非在来型ガス資源の陸上開発を、州内で永久に禁止すると発表した。ガス開発により、数十億豪ドル規模の経済効果と雇用をもたらす農業部門が脅かされるという。実現すれば国内初の規制となる一方、資源産業界は政治的動機が背景にあると批判。同州政府はガス価格高騰を受け入れざるを得ないとしている。地元各紙が報じた。
 VIC州政府のアンドリュース首相は「コミュニティーの意見を基に、農家と環境保護を優先する」と説明した。また、決定は地方コミュニティーの生活だけでなく、観光産業にとっても意義があるとしている。ただ、フラッキング(水圧破砕)技術を使用しなければ、当面のガス陸上開発は容認する方針。また、沖合での非在来型ガス開発は規制されない。
 アンドリュース政権は、CSG開発とフラッキングの一時禁止措置を2020年6月30日まで延長する法案を提出する予定。永久禁止の実施については、科学的検討などを十分に行った上で判断するとしている。
 同州では12年に当時の与党保守連合(自由党・国民党)政権が、非従来型ガス開発の一時禁止を導入しており、14年からは陸上でのすべてのガス開発を事実上凍結している。
 
 ■「科学的根拠ない」
 
 英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルのスミス会長は「科学的根拠のない決定。長期的にVIC州のエネルギー自給が困難になる」と批判している。ただ、シェルはクイーンズランド州や西オーストラリア州での資源開発に注力しており、VIC州では行っていない。
 オーストラリア労組(AWU)もVIC州政府の決定に反対。永久禁止になれば、同州への投資が減り、雇用も縮小すると懸念している。
 
 ■90%を再生可能エネ発電に
 
 緑の党(グリーンズ)は、30年までに国内電力供給の90%を再生可能エネルギーとする法案を連邦議会へ提出するために準備している。同法案は、連邦政府と州・準州政府が、12カ月をかけて再生可能エネルギー発電に注力することを討議し、全国を包括するエネルギー政策を実現するもの。これにより、ガス供給問題の解決が阻害されるとの懸念が出ている。

最終更新:9月1日(木)8時30分

NNA

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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