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“姉様あんどん”商店街で評判 伝統民芸品モチーフ 静岡

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月1日(木)8時55分配信

 静岡市葵区の呉服町通りの婦人雑貨店「ちぐさ」の店主山本耕三さん(76)が、地元の伝統民芸品「姉様人形」をモチーフに試作した「姉様あんどん」が評判を呼んでいる。山本さんは「大人が少し手伝えば子供の工作でもできる。いつか静岡の街のあちらこちらで飾られたら」と夢見る。

 店舗2階の作業場の片隅。ろうで描いた花などに、絵筆で赤や青などの染料を塗っていく。「ほら、ステンドグラスみたいでしょ」。和紙を電球にかざしながら山本さんがにっこりほほ笑んだ。

 ヒントは2013年秋、旅先の青森で見たこけしの形をしたあんどん。旅館や飲食店など至る所に飾られていた。もともと「地元の伝統文化で町おこしができないか」と考えていた山本さん。一からデザインを考案、ベニヤ板で木枠を作った。高さ90センチのあんどん20体を14年1月の商店街のイベントで披露すると評判を呼び、その後2メートルのあんどんなど3種類約60体を試作した。

 昨年と今年は、浮月楼(同市葵区)の夏祭り会場で数十体を展示した。地元の居酒屋から「うちの看板娘に」と販売の打診もあった。

 「青森ねぶた」で使われる画材を取り寄せている。山本さんから贈られた姉様あんどんを店頭に展示している画材店「太平洋画房」(青森県弘前市)の斉藤由姫さん(42)は「本場のねぶた職人からも、繊細さが非常に評価が高い」と話す。

 山本さんは「商店街ならではの魅力を醸し出したい」と意気込む。



 <メモ>姉様人形 着物姿の女性を後ろから見た姿を和紙や千代紙で表現した女児用の遊び人形。明治維新前後に東京から静岡に移住した士族たちが伝えたとされる。住民にも広く伝わったとされるが、現在静岡市内で作っているのは「曽根家」4代目の鈴木ますさん(90)と5代目の長女(53)だけになった。

静岡新聞社

最終更新:9月1日(木)8時55分

@S[アットエス] by 静岡新聞