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米国で商用ドローンの新規則が施行 FAAは「年内に60万台」を予想

ITmedia ニュース 9月1日(木)8時58分配信

[AP通信] 米国で8月29日、商用ドローンに上空を開放するための新たな安全規則が施行された。米連邦航空局(FAA)の予想によると、米国では2016年中に商用ドローンが60万台に増加する見通しという。

 FAAのマイケル・フエルタ長官は記者会見で、この新規則は小型商用ドローンの運行に適用されるものであり、技術革新を妨げずに安全性を確保することを目指したものだと話している。

 商用ドローンの運行業者からは当初、この新規則は厳しすぎるとの批判が上がっていた。FAAは安全運行を証明できる事業者に例外的に一部規則を免除するシステムを整えることで、こうした批判に応えたという。

 なお新規則が施行された初日の時点で、FAAは既に76件の申請を例外的に承認している。その大半は夜間飛行の許可を求める事業者によるものだという。

 「米国の上空は世界で最も混雑した最も複雑な空域だが、この新規則によって、安全性を確保しながら新たな技術を迅速に展開できる環境が整った」とフエルタ長官は語る。

 またアンソニー・フォックス運輸長官は「人々は無人飛行機が提供する無限の可能性に心を奪われている」と語る。米国では実際、29日に新規則が施行される以前から数千台の商用ドローンが特別に運行を認められ、穀物監視、橋や送電線の調査、消防活動の支援、映画撮影、不動産紹介動画や結婚式動画の撮影など、幅広い用途に活用されている。

 基本的に新規則は重量55ポンド(約25キロ)以下のドローンに適用され、事業者には以下の条件が課される。

・ドローンは操縦者が目視できる範囲内で飛ばす
・運行と無関係な人々の上空にドローンを飛ばさない
・飛行可能時間は日の出前30分から日没後30分まで
・最高速度は時速100マイル(約161キロ)
・最高高度は地上400フィート(約122メートル)

 さらにドローン運行業者は、航空学の知識を問うFAAのテストに合格する必要がある。29日現在、既に3000人以上がこのテストの受験を申し込んでいるという。

 一方、航空機パイロット協会(ALPA)は、この新規則には「重要な要素が欠けている」と批判的だ。新規則はドローン運行業者に対し、飛行機を操縦するためのFAAパイロット免許の取得を義務付けていないからだ。FAAは当初、新規制でドローン運行業者に有人機パイロット免許の保有を義務付ける方針だったが、ドローン業界から「飛行機の操縦練習にはかなりの時間がかかり、免許を取得するまでの時間とコストの負担がひどく重い」と抗議を受け、パイロット免許保有の条件を規則から外した。
(日本語翻訳 ITmedia ニュース)
(C) AP通信

最終更新:9月1日(木)8時58分

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