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カスタマイZ「4人がここにいたこと」思い出の地に刻んだラストライブ

音楽ナタリー 9月1日(木)23時46分配信

カスタマイZが8月26日に東京・ステラボールにてワンマンライブ「カスタマイZ Final Live ~We are Team Z!~」を実施。このライブをもって、グループを解散した。

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「メンバーそれぞれの道へ進む」ため、解散を選んだことを7月に発表したカスタマイZ。4人の2年10カ月の活動の集大成となるライブは、2013年12月にカスタマイZの初ライブが行われたステラボールで行われた。

開演の時刻を迎えるとステージを隠す白い幕に4つの影が浮かび上がる。そのシルエットに集まったチームZ(カスタマイZファンの総称)が悲鳴のような歓声を上げた瞬間、切って落とされた幕の奥から黒いスーツ姿のメンバーが姿を現した。彼らは「もののけ姫」のカバーでライブをスタートさせ、熱のこもったバンドアンサンブルで冒頭からチームZを圧倒する。HAMA(Vo, Key)が「チームZ、最後まで俺たちについて来いよ!」「いいか、今日で最後なんだ。悔い残すんじゃねえぞ!!」と叫んだあとにドロップされた「校門×Crusher」では、チームZが彼の煽りに応え「オイ! オイ!」と声を上げた。

GORO(G, Vo)は「『カスタマイZ Final Live』へようこそ。俺たちがカスタマイZだ!」とファンに告げる。彼はライブ冒頭の演出がカスタマイZのお披露目ライブ時と一緒だったことを説明すると「じゃあ、自己紹介しましょうか。僕らを知らない方もいらっしゃるでしょうから」と笑いを誘った。続く自己紹介ソング「カスタマイZのテーマ」ではHAMAが「今この瞬間を、世界で一番幸せな場所にするぞ!」とフロアに呼びかける。チームZは全力のコールでこの曲を彩り、会場の熱気はぐんぐんと上昇していった。5曲目の「Here now!」ではHIROKI(B)とDAICHI(Dr)のセッションが展開され、息ぴったりの2人が生み出すヘビーなサウンドにオーディエンスは歓声を上げる。また「My Juliette」ではHAMAが曲中で「愛してるよ」と呟きチームZを沸かせるなど、メンバーはそれぞれの持ち味を存分に発揮するパフォーマンスを繰り広げた。

HAMAがステージからはけると、GOROがメインボーカルを担う「バンヴィーナス」へ。チームZはサビでキャッチーなダンスを踊り、GOROとHIROKI、DAICHIはその光景を笑顔で見つめた。続く「潮騒」では一転、GOROのアコースティックギターの音色がしっとりとしたムードを会場にもたらす。このあとに届けられたのは、HAMAが肺気胸の治療のためバンド活動を休んでいた際、小豆島でお遍路を行うGORO、HIROKI、DAICHIのことを思って作ったバラードソング「絆の音楽(オト)」。キーボードの弾き語りで1人この曲を歌うHAMAはひと言ひと言を噛みしめるように言葉を発していく。時折声を震わせながら、目頭を抑えながら「絆の音楽(オト)」を届けようとするHAMAの姿に、チームZは終始熱い眼差しを注いでいた。

中盤のMCでは、GOROがこの日のライブはセットリストの構成やステージ演出、衣装デザインなどすべてにおいてメンバーの意見が反映されていることを明かした。彼の「せっかくカッコいいスーツを着ているから」というひと言から、4人は「誰が一番カッコつけられるか選手権」なるバトルを繰り広げることになり、メンバーはそれぞれが思うカッコいい振る舞いをチームZへ向けて披露する。DAICHIは「私の戦闘力は53万ですっ」と、キメ顔で「ドラゴンボール」のフリーザの名言を発し、HIROKIはセクシーなポーズをしてみせる。GOROはあらかじめ用意していたテディベアをフロアへ投げ込んでほかのメンバーから「なんで用意してあるんだよ!」とツッコミを受け、HAMAは跪きながら赤いバラを最前列のチームZへ差し出した。チームZの審査の結果、一番ダサかったメンバーはHAMAに決定。彼は罰ゲームとしてノニジュースを飲むことになり、3人がショットグラスいっぱいに注いだジュースを一気に飲み干した。

賑やかなMCのあとに披露された「COOLEST」では、それまでの楽しげなムードを一変させるようなスタイリッシュなパフォーマンスを見せた4人。続く「解」ではHAMAがGOROの胸ぐらをつかみながら歌い、GOROはHAMAを睨みギターをかき鳴らす。「WOW WOW WOW」ではフロアに4人のメンバーカラーの大きなバルーンが放たれ、サンバ調の明るいこの曲に乗せてメンバーとチームZはジャンプをしながら盛り上がった。本編最後に披露されたのは「Life and Death」。「最後までぶっ飛ばして行くぞ!」というメンバーの声にオーディエンスは大きなシンガロングで応えた。

チームZがアンコールを求めると、4人はライブグッズのTシャツをカスタムした衣装でステージに戻る。GOROが「僕たちとチームZのつながりが永遠であることを願って」と言うと、バンドは「永遠に」をプレイした。すると大サビに入った瞬間、フロアがオレンジ色のサイリウムの光で満たされる。これはチームZがカスタマイZに贈ったサプライズで、一様に驚きの表情を浮かべたメンバーは「めっちゃうれしいです。ありがとう!」と感謝を伝えた。「ハレ晴レユカイ」の大合唱でさらなる一体感を生み出したのち、メンバーは1人ずつ、チームZへ向けて思いを語る。DAICHIが「毎日のようにメンバーと会っていたのが今日で終わっちゃうんだなと思うと、正直すごく寂しいです。ただ、僕は単純にカスタマイZっていうバンドが大好きだし、ここに来てくれているみんなが大好きです。ここまで付いて来てくれて、本当にありがとうございます!」と伝えると、HIROKIは「本当に、泣かないって決めていたんですけど……」と涙で顔をくしゃくしゃにする。彼は「やっぱりやめたくない……」と声を振り絞り「でも、これからは個人の仕事をがんばっていきたいと思います。カスタマイZとしては中途半端な形で終わってしまって申し訳ないけど、『裏切られた』って思わないで……1人になっても、皆さん付いて来てください」と続けた。

HAMAは「楽しいことも辛いこともたくさんあって、特に俺の病気のことではみんなに本当に心配をかけました」と切り出す。「みんなが付いて来てくれるか不安だったけど、こんなにたくさんの人が待っていてくれて、本当に感謝しか言えないです」と目に涙を浮かべた彼は、チームZに何度も「ありがとう」を伝え「俺はこの2年半を一生忘れません」と誓った。最後にマイクを握ったリーダーのGOROは「本気で僕たちの将来に期待して応援してくれていたみんなを裏切る形になってしまった。自分としては情けなく、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と深く頭を下げる。そして「カスタマイZは終わってしまうけど、僕はカスタマイZとしてここまでやってこれたことを誇りに思います。この先どんな世界に行っても、誰に対しても、自分はカスタマイZとしてこんなことをやってきたんだって、胸を張って言えると断言できます」と力強く語り「カスタマイZは僕にとって大事な存在です。この宝物のような日々をくださったスタッフの皆さん、これ以上ない最高のメンバー、チームZに本当に感謝しています。皆さん、今まで本当にありがとうございました!」と大きな声で感謝を叫んだ。彼が「すべての思いをぶつけたい。みんなと演奏したいです!」と言うと、メンバーは一斉に楽器を鳴らす。GOROは「DAICHI、行けるか!?」「HIROKI、行けるか!?」「HAMA、行けるか!?」と順に呼びかけ、メンバーは大きな叫びでこれに応えた。そして最後にGOROが「チームZ! 行けるか!?」と言うと、チームZはこの日一番の歓声を上げた。

「Never Give Up」でアンコールが終わっても会場の熱気は冷めず、4人はダブルアンコールのステージへ。チームZがそれぞれの思いをメンバーに向けて叫ぶ中、GOROは力強い眼差しで「これが4人での最後の演奏になります。カスタマイZが、この4人が、ここにいたことを刻みます」と誓った。4人が最後に奏でたのは「カスタマイZのテーマ」。彼らはDAICHI、HIROKI、GORO、HAMAの順に歌いつなぎながら、言葉を噛みしめるように、また1音1音に思いを込めるようにこの曲をチームZへと届けた。言葉を詰まらせながら歌うDAICHI、止まらない涙を流しながらも前を向くHIROKI、瞳を潤ませながらメンバー3人に柔らかな笑顔を向けるHAMA、最後まで毅然とした姿でメンバーを引っ張るGOROに向けて、オーディエンスは力の限りのコールを飛ばす。2時間30分に及んだカスタマイZのラストライブはこの曲をもって終演。「ありがとう!」と何度も感謝の言葉を叫ぶチームZの前で手をつないだ4人は「今まで本当に、ありがとうございました!!」と声をそろえ、深い礼でチームZへ感謝を伝えていた。

カスタマイZ コメント
DAICHI
カスタマイZっていうバンドは僕にとって本当に特別なものです。カスタマイZがなかったらこんなにドラムを叩くこともなかったし、こんなに音楽に携わることもなかったと思います。毎日のようにメンバーと会っていたのが今日で終わっちゃうんだなと思うと……みんなに会えなくなるのは、正直すごく寂しいです。そして、僕たちのバンドに係わってくれた皆さんに恩返しできなかったこと、中途半端なところで終わってしまったことは、心残りで本当に申し訳ない思いです。ただ僕は単純にカスタマイZっていうバンドが大好きだし、ここに来てくれているみんなが大好きです。ここまで付いて来てくれて、本当にありがとうございました!

HIROKI
今まで応援してくれてありがとうございました。本当に、泣かないって決めてたんですけど……。「やっぱりやめたくない」って思ったけど、これからは、個人の仕事をがんばっていきたいと思います。カスタマイZとしては中途半端なところで終わってしまって申し訳ないけれど、裏切られたって思わないで……僕1人になっても、皆さん付いて来てください。よろしくお願いします。本当に今日は来てくれてありがとうございました!

HAMA
2年半前に俺がこのステージに初めて立ったときは、正直不安でした。でもね、こうやって見るとたくさんの人が僕たちに付いて来てくれて、本当に感謝しかないです。このカスタマイZに入って、いろんなことがありました。楽しいことも辛いこともたくさんあった。特に、俺の病気のことではみんなに本当に心配をかけました。みんなが付いて来てくれるかすごく不安だったけど、こんなにたくさんの人が待っていてくれて、本当に感謝しか言えないです。本当にありがとう。俺はこの2年半を一生忘れません。カスタマイZのHAMAとしてやってきた日々を忘れない。チームZのことも絶対に忘れません。本当にありがとうしか言えないんだよ。ありがとうね、本当に。そして、カスタマイZ、この4人で本当によかったなって思います。すべての人に感謝をしたいと思います。

GORO
解散が決まってまず思ったことは、本気で僕たちの将来に期待して応援してくれていたみんなを裏切る形になってしまったということ。自分としては情けなく、申し訳ない気持ちでいっぱいです。2年と10カ月、正直バンドとしての活動期間は短いかなと思います。でもこの短い期間に、月日より濃密な時間を過ごせたと思います。楽しいことがあったらチームZと喜びを共有して、辛いときはチームZの応援を受けて、メンバーとスタッフと支えあってここまでやって来れたと思います。カスタマイZは終わってしまうけど、僕はカスタマイZとしてやって来れたことを誇りに思います。この先どんな世界に行っても、誰に対しても、自分はカスタマイZとしてこんなことをやって来たって、胸を張って言えるって断言できます。最高の日々だったし、ここでしか見られない景色をいっぱい見ました。このカスタマイZでやってきた記憶、チームZと出会えたことは絶対に忘れません。カスタマイZは僕にとって大事な存在で、このギターも、もう弾かないかもしれないけれど、捨てたり売ったりは絶対しません。いろんな思い出が詰まってるからさ。オッサンになっても捨てません。この宝物のような日々をくださったスタッフの皆さん、これ以上ない最高のメンバー、チームZに本当に感謝しています。皆さん、今まで本当にありがとうございました!

カスタマイZ「カスタマイZ Final Live ~We are Team Z!~」
2016年8月26日 ステラボール セットリスト
01. もののけ姫
02. 一筋の光明(ひかり)
03. 校門×Crusher
04. カスタマイZのテーマ
05. Here now!
06. 鎮魂歌 -レクイエム-
07. My Juliette
08. HEADBAND!!!!
09. バンヴィーナス
10. 潮騒
11. 絆の音楽(オト)
12. COOLEST
13. 解
14. うたいたい歌
15. WOW WOW WOW
16. Life and Death
<アンコール>
17. 永遠に
18. 刹那スクールゾーン
19. ハレ晴レユカイ
20. Never Give Up
<ダブルアンコール>
21. カスタマイZのテーマ

最終更新:9月1日(木)23時46分

音楽ナタリー

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。