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【真田丸】吉田羊、三谷氏のダメ出しメールにも「凹まない。次こそは!」

オリコン 9月1日(木)6時0分配信

 「大河ドラマ『篤姫』の家定公が大好きで、テレビ画面を携帯電話のカメラで撮って待受けにしていたことがありました。電車の中で高校生に見られて笑われた経験があるくらい、俳優の堺雅人さんのファンだったので、いつか共演したいと思っていました」。

数少ない真田信繁(堺雅人)との共演シーン

 と、なけなしのエピソードを明かしてくれたのは、女優の吉田羊。その堺雅人が主演するNHK大河ドラマ『真田丸』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)に、徳川家の重臣・本多忠勝(藤岡弘、)の長女で、真田信幸(大泉洋)の正室・稲(小松姫)役で出演中だが…。真田家に嫁いだ頃には、堺演じる真田信繁は豊臣秀吉に仕えていたため、ほとんど接点がないまま、俗にいう“犬伏の別れ”を迎えることになった。

 9月4日放送の第35回「犬伏」で描かれるのは、真田のもっとも有名で、もっとも心揺さぶるエピソード。犬伏(栃木県佐野市)で行われた信繁、信幸、そして父・真田昌幸(草刈正雄)による密談シーンが、3人がそろって登場する最後のシーンとなる。

 慶長5(1600)年、天下分け目の「関ヶ原の戦い」の際、昌幸と信繁は石田三成を中心とする西軍に付く一方、信幸は東軍に付き、真田家は2つに分裂したとされている。この訣別劇の中で印象深い逸話を残すのが、小松姫だ。犬伏での密談の後、沼田城に立ち寄ろうとした昌幸を、武装した小松姫が門前払いしたという。

 吉田は「これまでずっと真田家の人びとを愛情深く描いてきました。だからこそ、身内で敵味方に別れる選択をする犬伏の回は、本当に切ないものになると思う。その中で、小松姫も、主が不在のときは自分が城を守るという自覚と、真田のために命をかける覚悟を見せる。切ないけれど、センチメンタルに生きられなかった時代でもあったと思います。情に流されることなく強く生きた女性だったからこそ、いまも沼田で絶大な人気を誇っているんでしょうね」。

 大河ドラマは『江~姫たちの戦国~』『平清盛』に出演しており、3作目。『真田丸』の作者・三谷幸喜氏とは、かつて彼が率いた劇団「東京サンシャインボーイズ」の15年ぶりの復活公演『returns』のキャストに抜てきされるなど、縁も深く、今回のオファーも三谷氏から直々に連絡を受けたという。

 「吉田羊だったらこんなふうに小松姫を演じてくれるだろうというイメージが、三谷さんの中ででき上がっていると思うのですが、そのイメージを越えて行きたいという思いが俳優としてはあります。台本に書かれていることを書かれているままやれば間違いなく面白いものができる。けれどそれで終わるわけにはいけない。俳優として想像力、演技力を鍛えられる作家さんです」。

 これまでに一度だけ、三谷氏からダメ出しのメールが届いたことがあるという。第19回「恋路」で、信幸との縁組みを猛烈に嫌がる稲に忠勝が「ひょっとして、好きな殿御でもおるのか」と尋ねたシーン。稲は「おります」と答えた後、「おりません」と訂正するのだが、三谷氏は「『おりません』を言う前にもうひと間(ま)あったほうが面白かった」と指摘。吉田は「私は現場でこれがベストな間だと思っていたんですが…、まだまだですね」と、ダメ出しされても「凹まない。次こそは、と思ってやっています」。お互いの信頼の厚さがうかがえた。

 関ヶ原の戦いの後、松代藩を治める信幸を支え続ける小松姫。「本多忠勝に溺愛されて育ったということもあり、愛を知ってい人だと思う。父親ゆずりの芯の強さもある。『真田丸』では、政略結婚で嫁いできたばかりのころはずっと仏頂面でいましたが、跡継ぎを産んだころから変わっていき、真田についていく決意をする。物語の中でイメージが変わっていく役を演じるのは、とてもやりがいがあります。いまを生きる女性と何らかわりない等身大の女性として、小松姫を身近に感じていただけたらうれしいです」。

最終更新:9月1日(木)6時0分

オリコン