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台風10号 北海道の交通網切り刻む 札幌-釧路特急再開に1カ月超

北海道新聞 9月1日(木)7時0分配信

国道も相次ぎ通行止め

 台風10号による大雨で31日、JR北海道・根室線の三つの橋が流失した。札幌と釧路を結ぶ特急の運行再開まで1カ月以上かかる見通しで、度重なる災害によってJRの運休区間が増えた。北海道内の幹線道路も各地で寸断され、道民の足への影響が広がっている。

【動画】台風10号 北海道豪雨、深い爪跡

 根室線で流失が確認されたのは十勝清水―羽帯間の清水川橋(十勝管内清水町)、新得駅構内の下新得川橋(十勝管内新得町)、新得―十勝清水間の第1佐幌川橋(新得町、清水町)。JRは状況把握を急いでいる。

 31日はこのほか、道南を中心に10カ所以上で線路上に何本もの倒木が確認され、札幌―釧路間の特急スーパーおおぞら、札幌―函館間の特急スーパー北斗などが終日運休。石北線では特急オホーツク(札幌―網走)の運休が続いている。31日は普通列車を含む280本が運休し、約2万7千人に影響が出た。

 一方、開発局によると、31日午後7時現在、国道は6路線9区間で通行止め。滝川市と釧路市を結ぶ国道38号は狩勝峠を含めて計約54キロ、日勝峠を含む国道274号も計約44キロにわたって通行止め。道東自動車道も8月29日から一部区間が冠水して通行止めの状態が続く。

物流、観光に大ダメージ

 道内の物流網も大きな打撃を受けている。JR貨物が広範囲にわたり貨車を動かせない状態になったほか、スーパーや飲食店では商品や食材の調達に支障が出ている。交通網の寸断が長引けば、好調な道内観光にも影を落としかねない。

 JR貨物北海道支社によると、31日は札幌―北旭川や札幌―富良野間などを除き、大半の区間で貨物列車の運行を見合わせた。JR根室線の橋が崩落して札幌―釧路間が全面運休となったため今後、一般道の開通を待ってトラックによる代行輸送を行う。

 道内では16日以降、台風7号をはじめとする四つの台風の影響で、線路や橋、護岸など鉄道関連設備も大きな被害を受けた。道は国の財政支援を手厚く受けられる激甚災害の指定に向けた動きを強めるが、仮に指定されてもJR北海道の線路などは対象外。これとは別に国の災害復旧事業費補助金を活用できても、JRが総額の2分の1を負担しなければならない。

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最終更新:9月1日(木)7時0分

北海道新聞