ここから本文です

台風で岩手の高齢者ホーム犠牲 埼玉も堤防沿いなどに施設…対策急ぐ

埼玉新聞 9月1日(木)10時30分配信

 岩手県岩泉町で台風の影響により河川が氾濫し、高齢者グループホームから9人の遺体が見つかった。水が押し寄せてきた際に避難することの困難さが浮き彫りになった。

 市内に七つのグループホームを抱える埼玉県加須市は、利根川の堤防沿いや周辺に3施設がある。うち2施設は岩泉町のグループホームと同じ平屋という。市の担当者は「水害時の避難訓練や対策マニュアルを策定するよう施設に促したい」と話す。

 市内に四つのグループホームがある羽生市も、1施設は川から50~60メートルの場所にあるという。担当者は「ハザードマップなどを示しながら注意喚起したい」と話した。

 県高齢者福祉課によると、県が所管する特別養護老人ホームでは86%、介護老人保健施設では93%が災害対策マニュアルを策定(昨年12月時点)。県がマニュアルのひな型を示し、各施設が地域の特性に沿ったマニュアルを策定するという。

 東日本大震災では被災地全体の死亡者のうち、65歳以上の高齢者の死亡者数が約6割に上り、避難に支援が必要な「災害弱者」と呼ばれる人たちへの対策が課題になっている。8月28日にふじみ野市で行われた9都県市合同防災訓練でも災害弱者への対応訓練が行われた。

 市内に三つのグループホームがある幸手市の担当者は「避難の際にどれだけ人をさけるか。計画を作っても絵に描いた餅では意味がない。実効性のある計画を作るには人手の問題がある」と課題を口にした。

最終更新:9月1日(木)10時30分

埼玉新聞