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猫虐待続いた福井市 NPO、市、獣医師会が協力して野良猫対策

sippo 9月1日(木)11時51分配信

 福井市内で、尻尾が根元から切断されたり、首が傷つけられたりしている野良猫4匹が6月中に見つかった。犬猫の保護活動に取り組むNPO法人「福井犬・猫を救う会」によると、何者かに虐待された疑いが持たれている。福井市では6月から、野良猫への去勢・不妊手術の助成に県獣医師会も全面的に協力し、野良猫をめぐるトラブルの解決に力を入れ始めた。

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 傷ついた猫が発見されたのは、福井市中央2丁目のマンションや一軒家が並ぶ住宅街。雄の1匹は、尻尾が根元から切られ、首には刃物で切られた跡があった。別の2匹は尻尾が半分ほどなくなり、うち1匹は首に傷もあった。首だけが傷ついた猫も1匹いた。4月下旬、地区住民から野良猫が増えているとの相談が会に持ち込まれ、20匹を保護。全てに手術を実施、一部は飼い主を探した。

 ふん害や鳴き声など野良猫を巡るトラブルは絶えない。会には、年150件前後の相談が持ち込まれる。こうしたなか、横浜市磯子区などの先進例を参考に環境省が全国版のガイドラインを作った「地域猫」の取り組みに着目。昨年8月には、市東部の自治会から連絡を受け、3匹に手術した。会では、自治会長に向けて、決まった場所で餌を与え、寿命を全うするまで住民が協力しながら育てる「地域猫」について説明。回覧板を通じて住民の理解を求めた。

 また、増え続ける野良猫対策としての去勢・避妊手術に対し、福井市と会が2013年度から共同で助成事業を始めた。今年6月1日からは、県獣医師会が全面的に協力、病院窓口での助成申請が可能になった。住民の負担額は、雌5千円、雄4千円。野良猫の居住地域に住み、餌やふん尿の管理ができることが要件。手術した猫は、耳たぶの先が桜の花びらのような形にカットされているのが目印だ。市などによると6、7月の2カ月間で雄26匹、雌40匹が助成事業を利用した。

 県によると、ペットが死ぬまで飼い続ける責任があることを明記した改正動物愛護管理法が13年9月に施行されたことなどを背景に、県内6カ所の健康福祉センター(保健所)に持ち込まれる猫の数は減っている。09~12年度の収容数は1千匹前後だったが、15年度は493匹と減少。毎週開催する譲渡会での飼い主探しの効果もあり、処分数は207匹となった。「救う会」でも毎月、譲渡会を開催。15年の譲渡率は猫94匹のうち67匹と約7割だった。

「福井犬・猫を救う会」の藤永隆一代表は「人間と動物が暮らしやすい社会にするためにも、早いうちに避妊・去勢手術を実施し、最後まで責任を持ってほしい」と話している。

sippo(朝日新聞社)

最終更新:9月1日(木)11時51分

sippo