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台風10号 農産物市場に影響 根菜、土物の入荷減少

日本農業新聞 9月1日(木)7時0分配信

 台風10号による、農産物への影響が広がっている。特に北海道は、17日に上陸した台風7号を皮切りに、わずか半月で4回も台風が上陸・接近。道内の複数の地域で根菜類、土物の畑が冠水し、22日から水に漬かったままの地域もある。卸売会社からは市場の混乱を懸念する声も上がっている。

 東京都中央卸売市場大田市場では31日、ニンジンが高騰。北海道産1ケース(10キロ・相対・中値)が2052円で前日より324円上げた。前年と比べ既に5割高い水準だ。

 道内の広い範囲で畑が長期間冠水して収穫が進まないことに加え、フェリーの欠航が重なり、絶対量不足から上げ基調が収まらない。卸売会社は「11月上旬まで不安定な取引が続く」と見通す。

 土物の取引では大きな値動きはみられないが、卸売会社は「来週以降、高騰する恐れがある」と指摘する。現在、道内で最も被害が大きいとみられるタマネギは、相次ぐ台風に「22日から冠水したまま水が引かない」(JAふらの)地域もあり、出荷再開のめどが立っていない。

 東京市場では入荷が少なく「買参人に最低限の数を割り振っている状態。相場の上げ下げで需給バランスを調整できるような段階ではない」と話す卸売会社もある。

 ジャガイモも同様だ。買参人に注文を控えてもらっているため、取引価格は変動していないが、「北海道産の需要が本格化する9月中旬は相場の高騰は避けられない」と卸売会社はみる。

 北海道産以外の野菜で棚を作ろうと他の野菜に引き合いが出てきた。キャベツやレタスなど1カ月以上安値基調が続いていた品目も徐々に値を上げ始めている。卸売会社は「北海道産に限らず、野菜全体の値動きが激しそうだ」と見通す。

 農水省によると、台風10号により北海道でジャガイモや豆類、テンサイが被害を受けた。岩手県では農地の冠水、農業用施設の損壊、牛舎の浸水があった。青森県と秋田県では果樹が落果した。

日本農業新聞

最終更新:9月1日(木)7時0分

日本農業新聞