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松尾先生に聞きました! 不登校に関するQ&A

ベネッセ 教育情報サイト 9/1(木) 17:00配信

東京学芸大学教育学部准教授で、同大付属の幼稚園と小・中学校でスクールカウンセラーもされている松尾直博先生に、不登校に関する保護者からの質問に答えていただきました。

【松尾先生に聞きました! 不登校に関するQ&A】

Q. 不登校なのかどうか、どのように見極めればよいのでしょうか。遅刻や早退のほか、不登校のサインを教えてください。

A. 学校の話題を避けたり、学校の話題を出すと表情が曇ったりイライラしたりする場合は、学校に行くのがつらい、あるいは学校に行きたくないということのサインかもしれません。何らかの変化が見られるときは、学校での様子を担任の先生などにまずは聞いてみるとよいでしょう。

Q. 友達にからかわれて「学校に行きたくない」と言っています。悪気があったようではないので、そんなことで学校を休まず、言い返す強さを持ってほしいと思うのですが、無理に学校に行かせないほうがいいのでしょうか。

A. 程度やからかう友達の数などにもよると思います。程度が軽い場合は、「こう言い返していいと思うよ」とアドバイスすることで、子ども本人が自分で問題を乗り越えるのを手助けするという方法があります。少し程度が重い場合は、子どもから、あるいは保護者から学校の先生に相談して、からかいをやめさせるはたらきかけをしてもらうという方法があります。本人が学校に行けそうであれば、通いながらの問題解決を目指しますが、からかいの程度がひどく、本人のつらさもかなりの場合は、お休みして、子どもの気持ちを回復させつつ、問題解決を目指すという方法もあると思います。状況がわからないと判断に迷うと思いますので、その際は学校の先生に相談するとよいでしょう。

Q. 家庭内で、学校に行かせるべきか、休ませるべきか、意見が割れています。どうしたらいいでしょうか?

A. 「子どもを将来一人立ちできるようにする」など、家族間で中長期的な目標の統一ができていれば、保護者の意見が異なっていても、それは必要なズレです。異なる意見を子どもに聞かせることは、子どもに自分はどうすべきか考えるきっかけを与えることにもなります。ただ、大切なのは、子どもの意志をできるだけ尊重するということです。時々、保護者の意見が「絶対行かせるべき」あるいは「このままほうっておけばいい」というようによくない方向に揃ってしまい、子どもが追い詰められてしまうことがあるからです。
家庭内で意見を一致させようとするのではなく、ご家族でカウンセリングに来ていただきたいですね。

Q. 上の子どもが不登校です。きょうだいへの説明はどうしたらいいですか?

A. きょうだいにも理解できる言葉で説明してくださいと伝えています。幼児であっても、説明されていないと「お兄ちゃん・お姉ちゃんはなぜ学校に行かないの?」とモヤモヤしてしまいます。すべてを説明する必要はありませんが、「病気ではないけどつらくて学校に行けない状態なんだよ」など、きょうだいにもわかる表現で伝えてあげましょう。すると、なんとなく「自分も応援しなければ」と思えるはずです。

Q.再登校のタイミングは本人が決めるべきですか?

A. 再登校は、本人の気持ちが落ち着いてくることがまず前提になります。家庭では、子どもを焦らせるような言動はできるだけ避けてほしいですね。カウンセラーや学級担任と連携を取り、子ども本人とも話をしながら再登校のタイミングを決めましょう。子どもたちが登校しやすいのは、終業式や始業式のようです。授業もなく、友達と接する時間が短いので、行きやすいようです。

Q.一度休んでしまうと、学校になじめるか心配です

A. 数日間はちょっとしたわだかまりもあるかもしれませんが、子どもたちは柔軟なので、双方の関係性がよければ、すぐにクラスになじめるケースが多いです。ただ、再登校時には配慮が必要です。仲のいい友達と活動できるように担任教員などに配慮してもらうとよいでしょう。中学生であれば、友達が気持ちよく過ごせるよう気遣ってくれることが多いです。

【保護者へのメッセージ】

程度の差はあれ、子どもは成長する過程で誰でも立ち止まったり、悩んだりします。保護者のかたには、悲観的にも楽観的にもならず、しっかりその事実を受け止め、支えてほしいと思います。子どもが不登校になってしまったことで自分自身を責めるのではなく、家族やご友人、学校の先生などにまずは相談してください。「明日、学校に行かせなきゃ」と焦らず、長い目で子どものことを考え、関わってほしいと思います。

ベネッセ 教育情報サイト

最終更新:9/1(木) 17:00

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