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団地のゆんたく場、40年の歩みに幕 西原町「小波津ストアー」

沖縄タイムス 9月1日(木)11時40分配信

 西原町小波津団地の雑貨屋兼ゆんたく場として約40年間営業した「小波津ストアー」が31日、店じまいした。レジ横の丸いすを、出身地も職業もさまざまな「小波津合衆国」の住人が代わる代わる温め、お互いの顔と名前を覚えながら会話に花を咲かせた。店じまいのセレモニー後も、腰掛けて、梨やアイスクリームを食べながら話し込む住人たちの姿があった。

 小波津ストアーは、電話線すら通っていない状態で団地の建て売りが始まったころ、比嘉良雄さん(78)と妻の清子さん(76)が新居の1階部分にオープンした。

 数カ月前からは、閉店に向けて商品の仕入れを減らしてきた。清子さんは「一つも売れ残らないで店じまい。子ども2人を無事大きく育ててくれたのも地域の皆さんです」と声を震わせた。3年前に脳梗塞で倒れたためうまく話せない良雄さんは、つえを片手に一人一人の手を握った。

 小波津団地の自治会だより9月号には「さよなら小波津ストアー」の記事が載った。國仲昌夫自治会長(73)は「新年会、敬老会、夏祭りと、イベントごとに寄付で応援してくれた」と振り返る。

 「卵がない!」と気づいた朝によく駆け込んだという具志和歌子さん(47)は「これから困ります」と肩をすくめて比嘉夫妻に頭を下げた。(政経部・平島夏実)

最終更新:9月1日(木)11時40分

沖縄タイムス