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夢は家畜授精師 牛馬の世話に夢中な沖縄の中学生、夏休みも手伝い

沖縄タイムス 9月1日(木)17時30分配信

 【南城】ウシやウマ、ブタの世話に南城市内の中学1年生が汗を流している。夏休み中はほぼ毎日訪れる熱心さで、ウシごとに違う餌やりを任されることも。お小遣いは将来ウシを買うために貯金し、夢は家畜人工授精師だ。畜産農家の夫妻は「仕事ぶりがまじめで、ほれぼれする」と太鼓判を押す。

 大里中1年の新垣優太さんが牛馬の世話を始めたのは今年4月、南城市大里古堅にある國吉光男さん(66)の牛舎を訪ねてから。もともと生き物が好きで、見学を終えたその日のうちに「明日、手伝いに来ていいですか」とお願いした。

 手伝いは肉牛約40頭の餌やり、約20部屋あるウシのふんの片付け、食糧となる草刈りなど。ウマは水浴びやブラシ掛け、ブタには水などを与える。夏休み中は朝から晩まで丸1日手伝う日も。競り参加のため、早朝5時ごろ牛舎を訪ねることもある。

 出産直前のウシには胎児を成長させるための配合飼料を与え、食べすぎのウシは量を減らす。面白い作業は牛舎の清掃といい、「スコップをうんこに刺した時の、ぬるっとした感覚が面白い」と笑う。角で攻撃してくるウシもおり、物音を立てずにふんを片付けるよう心掛けている。

 ウシの顔や性格を覚え、ふんの臭いも気にならなくなったという新垣さん。「手伝いが嫌だと思ったことはない。将来は畜産関係に進みたい」と瞳を輝かせる。

 光男さんと妻の千代さん(65)は「手伝ってもらい助かるし、仕事にも張りが出る」「今どきの子どものようにゲームや勉強だけでなく、動物に触れることで自分の目標を見つけている」と喜ぶ。

 新垣さんの友人、知念舜さん(同中1年)も数回手伝いを経験し「(新垣さんは)餌の量も分かるし、すごい」と驚く。國吉さん夫妻の孫で大里北小5年の夏輝君は、同世代との作業が楽しい様子で、「みんなで育てたウシが、競りで高く売れた時はうれしい」と話す。

 新垣さんの両親も、長男の成長を頼もしく感じている。動物好きの母・弘子さん(45)と父・庸一さん(46)は「ウシに愛情を持ちながら育てていて、本人も楽しんでいるはず。國吉さんとの出会いに感謝です。自分の好きな道を切り開いて」と期待している。

最終更新:9月1日(木)17時30分

沖縄タイムス