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欧州債:スペイン国債が下落-独債とのスプレッド拡大をABNが予想

Bloomberg 9月1日(木)1時53分配信

31日の欧州債市場では、スペイン国債が下落。政治リスクの高まりにもかかわらずスペインとイタリアの国債のここ最近のパフォーマンスはドイツ国債を上回っていたが、ABNアムロ銀行によればこうした勢いは年末までに弱まりそうだ。

英国の欧州連合(EU)離脱選択や資産購入プログラムで購入対象銘柄が不足することへの対応により、欧州中央銀行(ECB)が緩和拡大に動くとの観測が強まる中、ユーロ圏の高利回り国債は恩恵を受けていた。ABNアムロのシニア金利ストラテジスト、キム・リュー氏は、ECBの政策に少しでも失望が生じた場合、投資家の注目が政治要因に移り、スペインとイタリアの国債は他国を下回るパフォーマンスに落ち込むだろうと語った。

リュー氏は、イタリアやポルトガルなどの経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)をめぐり「幾つか疑問点が依然存在する」ほか、スペインの政治情勢はまだ解決していないと指摘。「こうしたすべての状況をまとめると、相場上昇は正当化できないと考える。現行水準は割高で、これら国債は売られやすい」と語った。

ロンドン時間午後4時11分現在、スペイン10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.01%。18日には0.91%まで下げ、過去最低を記録した。同国債(表面利率1.95%、2026年4月償還)価格はこの日、0.55下げ108.635となった。

欧州債の指標であるドイツ10年債利回りは2bp上昇のマイナス0.07%。同国債に対するスペイン10年債の利回り上乗せ幅(スプレッド)は108bp。英国のEU離脱が決定的となった6月24日には194bpに拡大したが、今月18日には昨年12月以降で初めて100bpを下回った。

リュー氏はスペイン国債とドイツ国債のスプレッドは年末までに120bpに拡大すると見込んでいる。ECBは9月8日の定例政策委員会で金融政策を判断する。

原題:Peripheral Bond Rally Is Threatened as Political Concerns Emerge(抜粋)

Marianna Duarte De Aragao, John Ainger

最終更新:9月1日(木)1時53分

Bloomberg