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イエレン議長講演に秘められた手掛かり-8月雇用統計読み解く鍵に

Bloomberg 9月1日(木)18時0分配信

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が8月26日に行った講演のうち、あまり注目を浴びていないくだりが、9月2日に発表される8月の雇用統計を受けて年内に1回の利上げがあるかどうかの鍵を握るかもしれない。

先週の議長講演で注目されたのは、利上げの論拠が「この数カ月で強まった」という部分だが、その直後には米金融当局の政策判断について、データが当局の見通しを「裏付け続ける」程度に依存するという、新たな文言が続いた。

この議長発言は、他の当局者の最近のコメントと共に、2015年12月以来となる利上げを正当化する雇用の伸びはめざましいものとなる必要はなく、単に堅調であれば十分であることを示唆していると言えそうだ。

低調だった5月の雇用統計や世界情勢を背景に、米当局は今年に入って利上げ先送りを余儀なくされたが、6月と7月の非農業部門雇用者数は急増し、エコノミスト予想では8月の同雇用者数も前月比18万人増と16年の平均に沿った数字が見込まれている。

実際の数字が予想に近いものとなれば、経済は堅調さを増し、賃上げ加速の方にあるという証拠となる。それは米金融当局者の一部が待ち望んでいる文脈だ。

BNPパリバの米国担当シニアエコノミスト、ローラ・ロスナー氏(ニューヨーク在勤)は「よほどの期待外れとならない限り、米金融当局にとってのハードルは極めて低いと考えられる」と指摘する。

ロスナー氏はその上で、イエレン議長の発言からは「指標やデータは既に見通しに一致しており、当局者としてはそれが確認され続けるのを見極めたい意向との印象を受ける。このため、事態が大幅に改善され、これまで見てきたよりも加速する必要はないというわけだ」と説明した。

原題:Yellen Speech Contained Clue to Reading the August Jobs Report(抜粋)

Michelle Jamrisko

最終更新:9月1日(木)18時0分

Bloomberg