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サイボウズと島根県益田市、クラウドを活用した自治組織づくりの実証実験

BCN 9月2日(金)14時24分配信

 サイボウズ(青野慶久社長)と島根県益田市(山本浩章市長)、小さな拠点ネットワーク研究所(白石絢也代表理事)は9月1日、協定を結び、クラウドを活用した自治組織づくりの実証実験を7月1日に始めたと発表した。この実験では、益田市と地域住民がサイボウズの「kintone」を使い、空き家の活用や自治組織運営の負担軽減といった地域課題の解決に挑む。実験は、6か月間の実施を予定しており、2017年2月に報告を行う。

 島根県益田市は、「日本創成会議」から発表された「消滅可能性都市」の1つ。人口増に向けて定住施策に力を入れているが、自治運営の担い手不足は、今後も恒常的な課題になると考え、抜本的な解決に向け、ICTを活用した運営効率化の検討を始めたという。

 効率的な自治運営を実現するシステムの検討を進めていたところ、当時益田市ふるさと教育の情報共有ツールとして採用されていた、kintoneに目が止まった。益田市では、保育園、小学校、中学校の先生と教育委員会の職員が、ふるさと教育で実施した内容をkintoneで共有。過去の実施内容をもとに、教育機関が連携した「ふるさと教育プラン」を作成し、体系だった学習活動を実現してきた。こうした背景から、サイボウズと益田市、そして住民代表として、小さな拠点ネットワーク研究所が連携。実証実験を行うこととなった。

 今回の実験では、益田市人口拡大課のほか関係部署、小さな拠点ネットワーク研究所、そして益田市の中山間地域の自治組織が、官民一体となりkintoneを利用。事業の進捗管理や予算利用状況の管理をするだけでなく、野生動物の出現情報といった、地域住民が日々の生活で必要になる情報も共有する予定。住民が主体となり、地域課題を解決する実験も行う計画で、直近では「空き家マッチング」という課題に向けて、住民がkintoneを活用していく。

 また、益田市では、UIターン者の移住ニーズに応えるため、空き家バンク制度を運用しているが、行政の取り組みだけでは物件の掘り起こしには限界があり、希望者に最適な空き家を提案するには十分ではなかった。そこでkintoneを活用し、益田市がもつUIターン者の情報と、自治組織がもつ空き家情報を連携させ、移住希望者の住まい探しの効率化にも目を向けていくことにしている。

 益田市は今回の取り組みを通じて、地域住民が主体となり地域課題を解決できるチームづくりを目指していく。一方、サイボウズはこの取り組みの支援を通じ、地域のチームワーク作りに求められる製品要件やライセンス体系を模索していく方針。

最終更新:9月2日(金)14時24分

BCN