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ヌートリア出没、農作物被害深刻 浜名湖周辺で22匹捕獲

@S[アットエス] by 静岡新聞 9月2日(金)8時10分配信

 湖西市の浜名湖周辺などで特定外来生物で南米原産のネズミの仲間「ヌートリア」による被害が、深刻化している。農産物の被害が足跡などからヌートリアの仕業と判明。太陽光発電所のケーブルがかじられる被害も発生した。出没が目立ち始めた2015年以降、1日までの捕獲数は浜松市も含めて22匹に上り、両市は警戒を強めている。湖西市のため池付近では1日、市が仕掛けた箱わなで1匹が捕獲された。地元の60代男性は「2年ほど前から出没し始めた」とし、「畑が掘り返され、育てたサツマイモがかじられる。本当に腹が立つ」と憤った。

 キャベツやサツマイモなど農作物の被害現場には、ヌートリアとみられる長い爪痕や30~50センチの長い尾を引きずった跡が残り、被害が顕在化しつつある。市担当者は「イノシシより小柄なため、電気柵で防げないケースもあるようだ」とみる。

 同市は市野生鳥獣等管理協会に箱わな設置を委託し、捕獲を進める。設置は被害があった場所に限られ、生息域が拡大している懸念もある。浜松市西区と北区では計2匹を捕獲した。同市は「生息密度が高い湖西から浜松に入った可能性がある」との見方を示す。

 湖西市の太陽光発電所では15年4月、ケーブルをかじって感電したとみられる死骸が見つかり、箱わなで2匹捕獲された。浜名湖沿岸では養鰻(ようまん)池跡地などに太陽光発電所が急増。施設関係者は「被害の多発は困る」と不安を抱く。

 被害地域を調査した県森林・林業研究センターの片井祐介上席研究員は「現時点では甚大な被害には至っていない。捕獲で生息数を抑制するのが最も大事だろう」とみている。



 <メモ>ヌートリア 外来生物法で特定外来生物に指定される哺乳類。西日本に多く生息し、農業被害が深刻化している。体長50~70センチ、体重6~9キロ。長い尾と大きなオレンジ色の鋭い前歯が特徴。泳ぎが得意で川岸や湖畔、湿地などに生息する。日本では外敵が少なく、水生植物を大量に食べ、水鳥などと餌を巡り競合する恐れがある。

静岡新聞社

最終更新:9月2日(金)8時10分

@S[アットエス] by 静岡新聞