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満月に近づくとウシの出産数1.3倍-メラトニンの分泌低下が関与か

日刊工業新聞電子版 9月2日(金)12時13分配信

出産日と月の満ち欠けの周期の関係を東大が調査

 東京大学大学院農学生命科学研究科の米澤智洋准教授らは、満月になるまでの3日間のウシの出産数が、平均の出産数に比べて約1.3倍に増加することを突き止めた。北海道石狩地区で飼育されているホルスタイン428頭の出産日と、月の満ち欠けの周期の関係を調べた。農家らが出産計画を立てる際の参考情報として役立つことが期待される。

 調査期間は2011-13年の3年間。屋根と柵だけの構造で夜間照明のない牛舎で飼育され、月光を浴びているホルスタインを調査対象として選んだ。

 新月から満月を経て、再び新月になるまでの周期は約29.5日。同周期を8区分に分けて出産数の分布を調べた。その結果、満月の前から満月になるまでの3.68日間の出産数が71頭で最多となり、平均値の53.5頭と比べて約1.3倍多かった。出産数が最少だったのは下弦の半月から三日月になるまでの区分で35頭。最多の区分と最少の区分では、出産数に約2倍の開きが出た。

 満月が近づくと出産数が増える原因は分かっていない。研究チームは原因解明に向け、夜間に脳内で分泌されるホルモン「メラトニン」に着目。同ホルモンは光に当たると分泌が抑制される性質がある。米澤准教授は「月光によるメラトニンの分泌低下が満月の出産数増加に関与しているとの仮説を立てて、今後の研究を進める」としている。成果は1日、米電子版科学誌プロスワンに掲載された。

最終更新:9月2日(金)12時13分

日刊工業新聞電子版