ここから本文です

人工衛星データ解析評価 国際組織が新井佐賀大教授にメダル

佐賀新聞 9/2(金) 13:06配信

◆研究45年、功績

 佐賀大大学院工学系研究科の新井康平特任教授(67)が、国際学術会議の「宇宙空間研究委員会」(COSPAR)から、宇宙科学分野で顕著な功績があった研究者に贈られる「サラバイメダル」を授与された。45年間にわたる研究活動で、衛星のデータ解析の精度を高めたことなどが評価された。日本人にこの賞が授与されたのは初めて。

 新井氏は日本大大学院で宇宙の研究を始め、宇宙開発事業団(現JAXA)で地球観測衛星の開発に携わった。関連する情報理論の研究にも取り組み、「創造的な研究」を求めて1990年、佐賀大に赴任した。

 佐賀大では、人工衛星画像から土地や海面の状況を高精度に解析する方法を開発した。衛星データの分析技術を活用した「うれしの茶」のブランド化など、宇宙科学分野の研究成果を実社会に生かしてきた。

 パソコン画面を見つめるだけで文字を入力できる視線入力システムも開発し、2014年3月の定年退職後は知能情報システム学専攻の特任教授を務めている。「受賞は今後の研究への励まし。ICTの力で、困っている人を助けたい」と一層の意欲をみせている。

 COSPARは宇宙科学分野の国際組織で、2年に1度の総会で優秀な研究者を表彰している。今年の総会は、トルコのイスタンブールで8月に開かれる予定だったが、7月のクーデター未遂事件で中止になり、8月下旬になって新井氏のもとに賞状が届いた。

 サラバイメダル以外の賞は過去に、宇宙でのメダカ実験で著名な井尻憲一氏、エックス線天文学を開拓した故・小田稔氏らに授与されている。

最終更新:9/2(金) 13:06

佐賀新聞