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原料炭需給ひっ迫鮮明、10~12月積み4割超える値上げも

鉄鋼新聞 9/2(金) 6:00配信

 原料炭の対日価格が10~12月積みで大幅に値上がりする可能性が高まっている。アジア市場で需給ひっ迫が一段と鮮明になってきたためで、4割を超える値上げとなる可能性もある。高炉メーカーとオーストラリアなどの原料炭サプライヤーの価格交渉が本格化するのは来週以降となるが、売り手側の販売姿勢は日を追うごとに強まっている。

 原料炭(強粘結炭=コークス主原料)の7~9月積み価格は1トン92・5ドル(本船渡し価格)。サプライヤー側の10~12月積み交渉での提示価格は不透明なものの、市場関係者の間では130ドルを超えるとの見方も出ている。
 サプライヤー側の販売姿勢を強気にさせているのが足元の需給ひっ迫。豪・クインズランド州で7月、モランバ・ノースなど複数の有力炭鉱で操業トラブルが発生。同炭鉱はその後、完全復旧したが、供給が一時的に停滞した影響が今も続いている。
 これにインドや中国の輸入増が加わり、需給ひっ迫が鮮明となった。インドでは、原料炭をスポットで調達している中堅高炉メーカーなどが狼狽買いに走っており、スポット価格の急騰を引き起こしている。スポット価格は8月以降、右肩上がりに推移。さらに、ここ1週間で上昇ペースが加速。足元のレベルは130~140ドルまで達した。
 アジア市場ではもともとスポット取引はそう多くなく、四半期価格への影響も限定的だった。しかし8月に入ってからの急激な上昇を受けて、スポット販売が主体の豪サプライヤーが販売姿勢を一段と強化。こうした動きが10~12月積みの交渉に影響するのは避けられない情勢となっている。
 ただ、価格交渉でサプライヤー側がすぐに価格を提示するかは微妙。スポット価格の上昇ペースが速いため、先行きの動きを見極めるまでは提示しない可能性もあり、交渉が早期に決着するかは流動的だ。
 一方、10~12月積み価格が4割以上の値上げとなった場合、高炉メーカーの10~12月期での原料炭購入コスト増は前期比で500億円を超える見通し。高炉各社はこのコスト増の吸収を迫られることになる。

最終更新:9/2(金) 6:00

鉄鋼新聞

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