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いたずら続発、公衆トイレ開放できず 市と商店街が苦渋の決断

福井新聞ONLINE 9月2日(金)9時56分配信

 福井県鯖江市中心部の古町商店街にある公衆トイレが1年以上、施錠されて使えないままになっている。トイレを意図的にあふれさせるなど度重なるいたずら被害を防ぐための苦肉の策で、管理する市や商店街の店主らは「また被害に遭うのでは」と、利用再開に踏み切れずにいる。

 公衆トイレは同商店街の憩いの場「ポケットパーク」にあり、男性用と女性用、多目的の3種類。2014年末ごろから、和式・洋式トイレ周りの床や壁に、ぬれたトイレットペーパーが散乱した状態にされる被害が見られるようになった。予備のロールや空のペットボトルを排水口に突っ込み、意図的に水をあふれさせたものとみられる。

 被害は男性用、女性用、多目的トイレすべてであった。汚物が丸ごとトイレの周りに落ちていたり、壁に付いていることもあった。

 被害に遭うたびに清掃業務委託を受ける古町商店会や維持管理を担う市の職員が掃除に当たった。しかし、数日もたたないうちにまた同じいたずらがされるなど、関係者によると被害は7回以上に及んでいるという。

 1週間ほどトイレを施錠して沈静化を何度か試みた。また県警鯖江署に相談し巡回も強化してもらったが、効果はなかった。昨年6月、市と同商店会が無期限閉鎖を決断。中心市街地で開かれるイベント時の開放以外は、扉に閉鎖の理由を書いた張り紙を貼り、施錠している。

 同商店会は現在も週1回、だれも使えないトイレの清掃を続けている。倉橋宏会長(59)は「商店街のためにも開放したいのは山々だが、またいたずらされるのが怖い」と葛藤を口にする。

 市では対策を検討したが、「24時間人を張りつけるのは困難。トイレなので防犯カメラを付けるわけにもいかない」と担当者。打つ手がない現状に頭を悩ませる。“鯖江の顔”ともいえる中心市街地のトイレだけに「再び開放できるよう、万全な対策を十分に検討したい」としている。

福井新聞社

最終更新:9月2日(金)9時56分

福井新聞ONLINE