ここから本文です

セウォル号事故当時「エアポケットへの空気注入は効果なかった」聴聞会で公開

ハンギョレ新聞 9/2(金) 12:00配信

セウォル号第3回聴聞会初日 海洋大研究チームがシミュレーション結果を発表 沈没3日目から3日間注入 当時、客室側に「エアポケット」はなかった オンディンのキム・ユンサン代表 「沈没させないようクレーン設置提案したが、政府が拒否」

 韓国放送(KBS)のキム・シゴン元報道局長は1日に開かれた4・16セウォル号惨事特別調査委員会(特調委)第3回聴聞会に証人として出席し、セウォル号事件の際、キル・ファンヨン社長(当時)の報道介入行動を追加暴露した。キム元局長は、キル元社長が「VIP」(大統領を指す)に関連する内容は、ニュース時間の最初の方で報道するよう注文するなど、日常的に報道と編成に介入したと主張した。キム元局長は、セウォル号事件直後の2014年4月17日と4月23日、キル元社長が朴槿恵(パククネ)大統領に関連する内容の報道の順番に介入した携帯メッセージを公開し、「キル元社長が『キューシート』をファックスで送るよう要求し、平日にはファックスで、週末や社長が出張中には携帯電話でキューシートを写真に撮り携帯メッセージで送った」と話した。

 この日の聴聞会では、セウォル号事件直後、行方不明者の救助過程で行われた「エアポケット」(沈没した船舶内に残っている空気層)への空気注入には効果がなかったというシミュレーション結果も公開された。政府が空気の注入にこだわったために、結果的に救助時間を浪費したという指摘が提起された。特調委の依頼で事故直後のセウォル号の状況をシミュレーションした韓国海洋大学研究チームは「シミュレーションの結果、船体に空気を注入した当時、セウォル号の客室側にはエアポケットがなかったと考えられる。空気を入れたとしても天井に少し入る程度だっただろう」と明らかにした。また、空気注入用に投入されたコンプレッサーは石を削る用途の小型のものである上、船体につないだホースの太さもたった19ミリであり、実効性がなかったことが分かった。海洋警察はセウォル号沈没から3日目にエアポケットの存在を前提に4時間空気注入を試みたが、セウォル号は最後には水面下に沈んだ。

 証人として出席したオンディンのキム・ユンサン代表は「清海鎮(チョンヘジン)海運と災難状況時に貨物を救出する救難契約を結んだが、政府は救助作業の空気注入を指示した」、「クレーン設置などを提案したが、政府は受け入れなかった」と証言した。特調委のパク・ジョンウン常任委員は「救助救難のゴールデンタイムに政府が実施したエアポケット空気注入は、小型コンプレッサーと工業用オイルを使用しており、セウォル号の図面もなしに進められた」とし、「捜索失敗に対する非難を避けるための詐欺行為に近い」と主張した。パク委員は「実効性のない空気注入の代わりに、当時事故海域に到着していた3600トン級のクレーン2台を利用して、セウォル号が完全に沈没しないように船体を支えるなり、流速測定器を設置すべきだった」と指摘した。この日の聴聞会では、セウォル号事件当時の船体内の状況を把握できる映像記録装置(DVR)を事故から2カ月後に政府が密かに回収したという疑惑と、セウォル号事件に対する国民の関心をかわすためにユ・ビョンオン関連報道を拡散させたという疑惑も同時に提起された。

 この日の聴聞会場には、特調委が出席を求めた重要な証人の大半が出席しなかった。特調委は、大統領府のキム・ギチュン元秘書室長とセヌリ党のイ・ジョンヒョン代表(当時大統領府広報首席)など証人39人と、女性家族部のチョ・ユンソン前長官など参考人29人に出席要求書を送った。特調委のイ・ソクテ委員長は聴聞会の開会に先立ち、「聴聞会の証人に採択された前・現職の公務員らは大半が出席しないものと予想されるが、動画と音声資料などを通じて、貴重な真実のかけらを突き止めたい。惨事の真実を見守ってほしい」と呼びかけた。聴聞会2日目の2日には、セウォル号の船体引き揚げプロセスの問題点、海洋警察の周波数共用通信(TRS)に関する検察の不良捜査などがテーマとして扱われる予定だ。

キム・ミヨン、パク・スジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:9/2(金) 12:00

ハンギョレ新聞