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浅野忠信、出演オファー受けたのに断られた苦い体験を告白「どうしても疑問があったので…」

映画.com 9月3日(土)14時50分配信

 [映画.com ニュース] 黒沢清監督と俳優の浅野忠信が9月3日、「世界を舞台に活躍する表現者になろう」と題したトークショーを東京・Apple銀座で行った。

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 黒沢監督は仏資本による「ダゲレオタイプの女」で海外作品に初挑戦。「15年くらい前から海外を舞台にしたオリジナルのアイデアを考えていた。今の日本映画は原作がないとなかなか成立しにくい状況で、たまたま出会った仏のプロデューサーに話したらぜひやりましょうという話になった」と説明した。

 スタッフ、キャストはすべて外国人という環境だったが、「撮る行為ということではビックリするくらい日本と変わらない。文化的な違いは当然あるが、監督のやりたいことを実現しようと、熱心に考えてくれる。皆がそういう気合いに満ちた現場だった」と満足げに振り返った。

 一方の浅野は2003年、カンヌ映画祭のコンペに選出された「アカルイミライ」で黒沢監督作品に初出演し、昨年の「岸辺の旅」でも同映画祭・ある視点部門に参加し黒沢監督が監督賞を受賞。今年は主演作「淵に立つ」がある視点部門の審査員賞を受賞した。既に1990年代後半から海外の映画に出演し、11年「マイティ・ソー」でハリウッドに進出したが、日本映画との違いについては「撮影をする行為自体は同じだけれど、取り組み方が全然違う。特に米国はビジネスとしてとても厳しい。要求がすごくて、成功するために必要なものを与えてくれるから応えなければいけないという、いい緊張感がずっと続く感じ」と体験談を披露した。

 さらに、「海外では主張しなくてはいけないことを学んだが、日本では若い頃は何か言うと怒られると思っていた。あるオファーが来て、どうしても疑問があったので監督とお会いして言ったら断られたこともあった。出演をオファーされたのにですよ」と苦い体験も告白。その上で「各国の言語ができた方が楽は楽だけれど、自分が(目指すものを)なんで好きなのかを知って掘り下げていくことで、周囲とも盛り上がれるようになると思う」と持論を展開した。

 一方の黒沢監督も、「映画という言語は100%世界共通なのは間違いない」断言。その上で、「映画では試行錯誤と欲望を磨いていけば世界に通用すると信じてほしい。この国に合わせようとか、日本人だからこう見られているといった先入観は捨てた方がいい」とアドバイスしていた。

 「ダゲレオタイプの女」は、世界最古の写真撮影方法「ダゲレオタイプ」をめぐる父娘を軸とした愛と死を描くホラーサスペンスで、10月15日に公開。「淵に立つ」は、深田晃司監督によるオリジナル作品で、とある男の出現によって家族が崩壊の道をたどる数奇な運命を描く。こちらは10月8日から公開される。

最終更新:9月3日(土)14時50分

映画.com

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。