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PCにRemix OS(Android OS)をインストールする方法

@IT 9月3日(土)7時10分配信

 中古PC活用「Windows XPパソコンにChromium OSをインストールして再利用する」で紹介したように、古いWindows PCに別のOSをインストールすれば再利用できることがある。この記事で紹介したようにChromium OSをインストールする方法の他、Linux系OSやAndroid OSを使うという手もある。本稿では、Android OSをインストールして再利用する方法を紹介する。

【画像で解説】Remix OSをインストールする手順

 Windows PCにインストール可能なAndroid OSには、「Android-x86」や「Console OS」などがあるが、今回は、いち早くAndroid 6.0 Marshmallowに対応し、Windows OSとの共存も可能な「Remix OS for PC(以下、Remix OS)」を取り上げることにする。

 Remix OSをインストールすれば、ノートPCでも豊富なAndroidアプリがマルチウィンドウで利用できる。Windows OSと比較して、ハードウェア仕様の要求が低く、2GBのシステムメモリ、8GB以上のディスク容量で動作(インストール)可能だ。プロセッサは2GHz以上が要件となっているが、比較的新しいプロセッサの場合は2GHz以上なくても十分実行可能なようだ。実売3万円程度で販売されている安価なノートPCでも実行できるだろう。もちろん少々古くなったPCにRemix OSをインストールして再利用してもよい。

●Remix OSのインストールの準備を行う

 デュアルブート環境または仮想マシン上にインストールする場合は、そのPC上で、クリーンインストールする場合は適当なPCで、以下のRemix OS for PC(以下、Remix OS)のダウンロードページを開き、インストールパッケージのダウンロードを行う。Webページには、64bit版と32bit版のインストールパッケージが用意されているので、どちらかの[Mirror Downloads]ボタンをクリックし、開いた「Mirror List of Remix OS for PC」ページで適当なミラーサイトからインストールパッケージを選択してダウンロードを行う。なお、32bit版Windows OSでデュアルブート環境にしたい場合は、64bit版Remix OSを選択するとブートローダーでエラーとなりインストールが正常に終了しないようだ。32bit版Windows OSに対しては、32bit版Remix OSをインストールした方がよいだろう。

 64bit版は「Remix_OS_for_PC_Android_M_64bit_<リビジョン番号>.zip(約950MB)」、32bit版は「Remix_OS_for_PC_Android_M_32bit_<リビジョン番号>.zip(約730MB)」というファイル名でダウンロードされる。

 このZIPファイルを適当なフォルダに解凍すると、以下のファイルが展開される。

●Remix OSをPCにインストールする

 Remix OSは、Windows OSとのデュアルブート環境もしくはRemix OSのみが起動するクリーンインストール環境のいずれかでインストールできる。原稿執筆時のバージョンではタッチパネルへの対応が十分ではないようで、タブレットPCであっても、機種によってはインストール/利用時にキーボードとマウスの接続が必要であった。

 デュアルブート環境は、付属のツール(Installation_Tool.exe)を使うことで簡単に構築できるので、まずデュアルブート環境によるインストール方法から紹介しよう。

●デュアルブート環境でインストールする

 Remix OSは、前述の通り、8GBのディスク空き容量があればインストールできる。Windows OSとデュアルブート環境を構築する場合でも、Windows OS側のディスク容量をそれほど圧迫しないで済む。

 ダウンロードしたインストールパッケージのZIPファイルを解凍し、Installation_Tool.exeを実行する。「ISO File」に「Remix_OS.iso」を指定し、「タイプ」に「ハードディスク」、「ドライブ」に「C:\(他のドライブにインストールする場合はそのドライブレター)」を選んで[OK]ボタンをクリックする。

 システムサイズを指定するダイアログが表示されるので、「8GB」「16GB」「32GB」から選択する。ただし、ディスクの空き容量によっては、「8GB」と「16GB」の選択肢しかないダイアログが表示されたり、ダイアログが表示されずに「8GB」に設定されたりする。[OK]ボタンをクリックすると、Remix OSのインストールが開始される。

 再起動すると、Remix OSとWindows OSの起動OSの選択画面が表示されるので、「Remix OS」を選択すれば、Remix OSが起動するので初期設定を行う。

●Remix OSをアンインストールする

 Remix OSをアンインストールしたい場合は、Windows OSを起動し、[コントロールパネル]の[プログラムと機能]に「Remix OS」のエントリーがあるので、これを選択して、「アンインストール」を実行すればよい。

●クリーンインストール(仮想マシンにインストール)する

 クリーンインストールする場合、ISOファイルを書き込んだDVD-Rから起動し、以下の画面が表示されたところで、すかさず[Tab]キーを押す。

 Remix OSの起動モードには「Resident mode」と「Guest mode」の2種類が存在する。「Guest mode」で起動した場合はRemix OSに対して行った変更は全て保存されるが、「Guest mode」で起動した場合は変更が全て破棄され、再起動後は新たに初期設定から行うことになる。インストールは、「Resident mode」で行う。なお以下の画面は、仮想マシンにインストールしたものを掲載しているが、Windows PCにクリーンインストールする場合も手順は同じである。

 メニュー下の「SRC= DATA= CREATE_DATA_IMG=1」部分を「INSTALL=1」に書き換えて、[Enter]キーを押す。Remix OSのインストーラは日本語キーボードに対応しないため、記号キーなどの配置が異なるので注意したい。日本語キーボードの場合は、キートップが[^]のキーを押すと「=」になる。

 「Choose Partition」画面で、「Create/Modify partitions」を選択し、[OK]ボタンをクリックする。

 次の「Confirm」画面では、「Do you want to use GPT?」に対して「No」を選択する。

 「cfdisk」画面では「New」を選択し、Remix OSをインストールするための新しいパーティションを作成する。

 次の画面では、「Primary」を選択し、ディスク容量を設定する。デフォルトではパーティション全体が割り当てられるように容量が設定されているので、そのまま[Enter]キーを押す。

 さらに次の画面では「Bootable」を選択し、「Flags」が「Boot」になったことを確認する。

 続いて、「Write」を選択して、パーティションテーブルに情報を書き込む。さらに「Are you sure you want to write ...」に対して「yes」を入力し、「Quit」を選択すると、

 「Choose Partition」画面で、作成したパーティション(sda1)を選択し、[OK]ボタンをクリックする。

 「Choose Filesystem」画面で「ext4」を選択し、[OK]ボタンをクリックすると、「Confirm」画面が表示されるので「Yes」ボタンをクリックすると、フォーマットが開始される。

 次からブートローダーに関する「Confirm」画面が表示されるので、「Do you want to install boot loader GRUB?」で「Yes」、「Do you want to install EFI GRUB2?」で「Skip」、「Do you want to install /system directory as read-write?」で「Yes」を順番に選択すると、インストールが開始される。

 インストールが完了したら、「Congratulations!」画面が表示されるので、DVD-Rディスクを抜いてから、「Reboot」を選択して[OK]ボタンをクリックする。

 Remix OSのロゴが表示されてから、初期設定画面が表示されるまで待たされる(PCの性能にもよるが5分以上も待たされる)ので、待ちきれなくなって途中で再起動などしないようにしたい。

 なお仮想マシンにインストールする場合、仮想マシンの構成は、2GB程度のメモリ、8GB以上のディスク容量に設定し、ゲストOSの種類としてLinuxまたはFreeBSDを選択しておく。ISOファイルを仮想マシンの仮想DVDにマウントして、仮想マシンを起動すれば、Remix OSのインストーラが起動するはずだ。後は、クリーンインストールする場合と同様の手順でインストールが行える。

●Remix OSの設定を行う

 Remix OSを起動すると、初回のみAndroid OSと同様の設定が要求される。

 初期設定ウィザードでは、言語として「English(United States)」「中文(簡体)」「中文(繁體)」の3種類からしか選択できず、ここでは「日本語」に設定できない。そこで、取りあえず「English」を選択しておき、後で「日本語」に変更することにする。

 「User agreement」で[Agree]ボタンをクリックし、Wi-Fiの設定(有線LANに接続している場合は「Skip」をクリックする)を行う。次の画面で[CONTINUE]ボタンをクリックすると、アプリの選択画面が表示されるので、インストールしたいアプリにチェックを入れる。デフォルトで、いくつかのアプリにチェックが入っているので、不要ならばチェックを外すこと。インストールするアプリがある場合は、[Summary]画面で[INSTALL]ボタンをクリックすると、そのアプリがインストールされる。インストールが完了したら、[FINISH]ボタンをクリックして、初期設定を完了する。

●Google Playを有効化する

 続いて、自動的にGoogle Playを有効化するためのウィーザードが起動するので、「Activate Google Play」画面が表示されたら、「I would like to activate Google Play Services.」のチェックが入っていることを確認して、[Next]ボタンをクリックする。

 これでRemix OSのデスクトップ(ホーム画面)上に[Play activator]アイコンが表示されるので、これをダブルクリックして「Activate Google Play services」ダイアログを開き、[YES,LET'S ACTIVATE!]リンクをクリックする。再起動後、Google Playが有効化される。[Playストア]アプリを起動すると、初回にGoogleアカウントの設定を行うと、Google Playストアが利用できるようになる。

●日本語表示に設定する

 Remix OSのデスクトップが表示されたら、日本語で表示されるように設定しよう。[Settings]アイコンをダブルクリックして、[Settings]画面を表示する。画面をスクロールして、[Language & input]-[Language]-[日本語]を順番に選択すれば、Remix OSの表示が日本語に切り替わる。

●日本語入力と日本語キーボードを設定する

 ただこの状態ではキーボードが英語のままなので、キートップの表示と入力した記号が異なる状態のままである。また日本語の入力も行えないので、日本語の入力と日本語キーボードが利用できるようにしよう。

 Google Playストアを起動し、検索ボックスに「google」と入力する。検索候補として、「Google日本語入力」が表示されるので、これを選択して[Enter]キーを押せば、Google日本語入力に関連するアプリが表示されるはずだ。ここで、「Google日本語入力」と「日本語106/109キーボードレイアウト」を順番にインストールする。

 インストールが終わったら、Remix OSの[設定]を開き、[言語と入力]-[物理キーボード]に「日本語106/109キーボードレイアウト」を、[キーボードと入力方法]に「日本語 - Google日本語入力」をそれぞれ追加する。これで、キーボードが日本語キーボードに対応し、日本語の入力も可能になる。

 後は、Android OSと同様、必要なアプリをインストールしていけば使い勝手のよいAndroidノートになる。設定方法や使い方は、ほぼAndroid OSなので、Androidスマートフォンを利用している人ならば戸惑うことはないだろう。またAndroidアプリもほぼ利用可能だ。

●Remix OSをどう使うか

 Remix OSは、前述の通り、少ないディスク容量でインストールできるため、ディスク容量が小さなWindowsノートPCでもデュアルブート環境の構築や仮想マシンへインストールが可能だ。またAndroid OS向けのリモートデスクトップアプリを使ったシンクライアントのような使い方もできる。

 多少古いWindows PCでも、AndroidアプリやGoogleのさまざまなサービスが快適に使えるのは得がたいメリットといえるだろう。古いWindows PCを捨ててしまう前に、Remix OSを使った再活用も検討してほしい。

[小林章彦,デジタルアドバンテージ]

最終更新:9月3日(土)7時10分

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