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きのこ帝国、雨降る日比谷野音で急遽「国道スロープ」熱演

音楽ナタリー 9月3日(土)20時37分配信

きのこ帝国が8月27日に東京・日比谷野外大音楽堂でワンマンライブ「夏の影」を開催した。

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雨がしとしとと降る中、佐藤千亜妃(Vo, G)、あーちゃん(G)、谷口滋昭(B)、西村“コン”(Dr)の4人は静かにステージに現れ「猫とアレルギー」でライブを開始。観客は体を揺らしながらじっくりとステージを見つめていた。あーちゃんが緩急のあるギターサウンドを聴かせた「35℃」、佐藤のエモーショナルな歌声が響いた「畦道」などが披露されたのち、佐藤は観客に向けて「雨大丈夫ですか?」と心配そうに声をかけ、「天気が崩れちゃったんですけど、そんな中わさわざ足を運んでくださってありがとうございます」と述べる。そのとき、日比谷公園で行われていた盆踊りの音が聴こえてくると、佐藤が「今日、お祭りか何かなんですか?」とキョトンとした表情を浮かべた。

バンドは佐藤がつぶやくように歌う中、照明による光の粒がステージ周りの木々に映し出された「夜鷹」、谷口によるムーディなベースラインが響いた「クロノスタシス」で観客をさらに引き込んでいく。「夏の夜の街」ではあーちゃんによるポップな鍵盤ハーモニカの音色がオーディエンスを楽しませた。佐藤は自身の髪が鮮やかなピンク色であることについて「皆さんきっとびっくりしましたよね。でも昨日染め直したらあまりにも濃いピンクになってしまって、私もメンバーも同じ気持ちなので大丈夫です」と述べてファンを和ませる。

今年の夏はフェスに出ずにアルバムを作っていたことを報告したバンドは、この日のライブと同じタイトルの新曲「夏の影」を披露。演奏はサポートメンバーを迎えて行われ、パーカッションの音色などが楽曲を彩っていた。「足首」でバンドは静かに演奏を始め、次第に会場を飲み込むような轟音で観客を圧倒。その後「海と花束」や「夜が明けたら」といったライブ定番曲が次々と披露されると、場内にはそのたびに歓声が起こっていた。1曲を残し、佐藤は「念願だった野音もあと1曲で終わりです。悪天候の中来ていただき本当にありがとうございました。また野音でやれるようにこれからも精進して参ります。これからもきのこ帝国をよろしくお願いいたします」と丁寧に観客にメッセージを送る。バンドは「東京」を熱を込めて届けてステージを降りた。

アンコールで佐藤は、ライブ中小雨が降り続いたことについて「今決めたんですけど申し訳なさすぎるので、時間の限りやっていこうと思います」と話して観客を喜ばせる。軽快な「疾走」では客席から自然と手拍子が起こり、佐藤が「ありがとう」と微笑んだ。そして4人は「明日にはすべてが終わるとして」で繊細で美しいアンサンブルを届け、ステージを降りた。

きのこ帝国は「時間の限りやっていこうと思います」という佐藤の言葉通り、ダブルアンコールも実施。佐藤は「急遽みんなの熱いアンコールを受け、勝手に出てきちゃいました。だからやる曲を決めてません」と述べ、谷口がグッズの宣伝をしている間にあーちゃん、西村と選曲の相談を行う。そして選んだ楽曲は「街に雨が雨が降って降って」という歌詞が印象的な「国道スロープ」。4人が躍動感のあるパフォーマンスを披露すると、観客は手を挙げて熱狂。最後に佐藤はアンプのボリュームを上げてギターをかき鳴らし、オーディエンスから大歓声を浴びた。

なおこのライブで披露された「夏の影」は現在iTunes Storeなどで配信中。このあときのこ帝国は11月2日にニューアルバム「愛のゆくえ」をリリースし、11月23日からは東名阪でツーマンライブツアー「echoes vol.3」を行うので、ファンは楽しみにしておこう。

きのこ帝国「夏の影」
2016年8月27日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト
01. 猫とアレルギー
02. 35℃
03. パラノイドパレード
04. 畦道で
05. ハッカ
06. 夜鷹
07. クロノスタシス
08. 夏の夜の街
09. 夏の影
10. 足首
11. WHIRLPOOL
12. 海と花束
13. ミュージシャン
14. 夜が明けたら
15. クライベイビー
16. 東京
<アンコール>
17. 疾走
18. 明日にはすべてが終わるとして
<ダブルアンコール>
19. 国道スロープ

きのこ帝国ツーマンツアー「echoes vol.3」
2016年11月23日(水・祝)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
2016年11月24日(木)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
2016年11月29日(火)東京都 WWW X
2016年11月30日(水)東京都 WWW X

最終更新:9月3日(土)20時37分

音楽ナタリー

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。