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「作陶ステイ」予約満杯 外国人向け“民泊” 多治見市

岐阜新聞Web 9月3日(土)9時6分配信

 岐阜県多治見市滝呂町の陶芸家柴田節郎さん(76)が外国人向けに運営する陶芸教室が人気だ。来訪者は1カ月間、空き家を改修した民間宿泊施設に寝泊まりし、柴田さんの指導を受けながら作陶に打ち込む。すでに年内の予約は満杯だといい、新たな宿泊所を増設、3日に完成する。
 柴田さんは、陶芸教室「杜の土」を主宰し、2011年に滞在型作陶施設「HOME OF CLAY ARTS(陶芸の家)」を開設した。木造2階建ての元製陶所を借り上げて改装し、1階を陶房、2階の和室と洋室の2部屋を宿泊施設に。利用は1カ月単位(約20万円)で、自炊しながら自由に好きな時間に作陶できるという。
 東京の旅行会社と連携した12年以降、海外からの利用者が増え、これまでにシンガポールや香港など東南アジア方面に加え、米国や英国、オランダなどから計39人が利用した。近年はリピーターや帰国した人からの紹介者が増えたという。インバウンド(訪日外国人旅行者)の伸びや旅行会社からの要望もあって、柴田さんは宿泊所を増設することを決めた。
 市のまちづくり活動補助金を受け、鉄骨2階建ての空き家を改装。宿泊部屋のほか、展示室やホームパーティーもできるオープンスペースを設けた。名称は現施設の頭文字を取った「HO―CA」。東濃弁の「ほうか(そうか)」と掛け合わせた。陶房まで数百メートルあるが、電動自転車を配置するという。
 先月滞在した、米カリフォルニア州の元科学者で、退職後に陶芸を始めたというビル・ボッテンベルグさん(72)は、知人から施設の話を聞いて訪れたという。急須や茶器など日本的な焼きものを制作。「柴田さんから多くのことが学べ、素晴らしい時間を過ごすことができた」と満足げに話していた。
 柴田さんは「日本の焼きものを学びたい、特に茶器を作りたいという外国人が多い。焼きものを通して心が通い合う」と笑顔を見せる。

岐阜新聞社

最終更新:9月3日(土)11時22分

岐阜新聞Web