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「騙されてAV出演」ユーチューバー・くるみんアロマさん動画公開「抑止力になれば」

弁護士ドットコム 9/3(土) 10:25配信

アダルトビデオ出演強要問題が大きくクローズアップされる中、「事務所に騙されてAV女優になった」と公表したユーチューバーがいる。アロマの効用について紹介する動画や、外国人にインタビューした動画などをYouTubeに投稿している、くるみんアロマさん(26)だ。

7月に朝日新聞「withnews」のインタビュー記事に登場し、8月29日からは、過去のAV出演に関して語った動画を全6回にわけてアップしている。彼女はどういう思いから過去を告白し、今回の動画を投稿しているのか。出演の経緯を含めて聞いた。

<動画>【AV出演強要】くるみんアロマさんが過去を語る理由

https://www.youtube.com/watch?v=jxyt6EZfF-Q

●「AV出演したら音楽させてあげる」といわれた

−−どうしてAVに出演することになったのか?

大学生だった2011年夏、新宿でスカウトから「グラビアできる人を探してる」と声をかけられたのがきっかけです。当時、グラビアをやりたいと思っていなかったんですが、高校時代にバンドサークルをやっていたこともあり、漠然と「音楽をやりたい」という気持ちがありました。

スカウトからも「グラビアにでたら、音楽のデビューもさせてあげる」としつこくいわれて、だったらと思って話を聞くことにしました。そのあと、芸能事務所の社長を紹介されて話がすすみ、就職も決まっていたけれどやめて、事務所に入ることになりました。

その年の秋、社長と一緒に雑誌の面接に行くことがありました。水着のグラビアの仕事だったんですが、わたしも22歳でギリギリだったので「ここでやるしかない」と思っていました。そのとき、社長は「この子はヌードもできます」といったんです。

びっくりしましたが、大手出版社ということもあり、なかなか受かるところじゃないと考えて、「できます!」といってしまったんです。そして、面接に受かったあと、撮影があり、週刊誌にヌードが載りました。

−−音楽の仕事はやらせてもらえた?

そういう仕事はまったくありませんでした。それで「仕事はないのか」と聞いたら、社長は「まずはAVに出よう。それから、音楽でも何でもやっていいよ」「AVに出演しても、歌を歌っているグループもある。時代は変わったから」といわれました。

当時、わたしはAVに対して、少なからず偏見をもっていました。だから「出たらアウトですよね?」といったんですが、事務所の人たちから「脱いだほうがかっこいい。中途半端にグラビアよりいいよ」と説得されました。

また、わたしが好きなアーティストの名前を出して、「おれの子どもが、その人の知り合いだから今度会わせてやるよ」といわれたこともありました。本当にバカだけど、それまで『人はウソをつかない』と思っている人間だったので、信じてしまいました。いまから考えると、すべてがウソだったんですが…

●初めての撮影…終わるまで帰してもらえず

−−撮影はどうだった?

わたしは元々、そういう行為自体が好きじゃなくて、痛かったし、出血もありました。だけど、終わるまで帰してもらえません。何度も泣いて、何度も撮り直しがつづきました。

撮影スタッフからは「あなたみたいに時間のかかる人は初めてだ」「みんな家族がいるんだ。あなたが頑張らなかったら、みんなの家族全員の生活がなくなるんだよ。あなた背負えるの?」って怒鳴られました。

事務所のプロデューサーも「ここのメーカーは大きいから、あなたがちゃんとやらなかったら、ほかの女の子も出演できなくなるでしょ」って。だから、死ぬ気でやりましたよ。朝から深夜まで撮影がつづいて、最後はタクシーで帰りました。

わたしは、そのあと音楽ができるといわれたからやっただけで、AVに出演したいとは1%も思っていませんでした。

−−どうしてやめることになったのか?

2本目の撮影が終わったあと、事務所から連絡がなく、給料も入らなくなりました。そのあと、突然スカウトから呼び出されて、「社長がお金を持ち逃げしたから、事務所がなくなった」と告げられました。

スカウトからは、別の事務所に移籍という話がでました。「そっちでは音楽もやらせてあげる」といわれたんですが、その事務所を調べると、女の子はみんなAV女優だったんです。事務所に入っても先が見えず、音楽もできないと思ったので、「ギャラはいらない」といってやめさせてもらいました。

●「自分の生きざまを伝えたい」

−−出演したことに後悔はないか?

もちろんありますよ。「過去にそういうことがあったことがバレたら…」という考えが心のどこかにありました。そのせいで、自分に自信がなかったり、踏み出せないこともありました。ほんとに悔しいです。

だけど、後悔しても仕方がないから、今は前向きに考えるようにしています。YouTubeにも出会って、苦しみや悲しみも表現した人間になろうとしています。それが、わたしの表現の一つだと考えています。

−−どうして告白したのか?

ずっと隠したい過去でした。恥ずかしいことだし、騙されてかっこ悪いし、普通ならいいたくないことです。売名といわれたり、うしろ指はさされるかもしれないなど、メリットはないと思ったけれど、こうした被害が今も起きていて、なかには自分の命を絶った方もいると聞きました。

そんな女の子がほかにもいて、これからも出てくるかもしれないということが許せません。わたしが告白することで、望まないかたちでAVに出演して悩んでいる人を減らせるんじゃないかと思いました。

−−今後どういうことを伝えていきたいか?

わたしはユーチューバーで稼げているわけでもなければ、有名になりたいわけでもありません。嫌われる存在でもいいけど、自分の生きざまをたくさんの人に伝えたいと思っています。

女の子もそうだし、騙そうとしている悪い人にも、心のどこかに留めとおいてほしい。なにかの抑止力になるんじゃないかと思っています。

そして、望まないかたちでAVに出演しても、何とかやっていこうとしている人がいることを知って、元気になってくれる人がいたらうれしいです。

<動画>AV出演強要、ユーチューバーの過去「音楽デビュー信じた自分」

https://www.youtube.com/watch?v=a4ZCgdALkN8

https://www.youtube.com/watch?v=Oeop60MmzIo

https://www.youtube.com/watch?v=raFSSgiQFGU

https://www.youtube.com/watch?v=jqp_P0eNgxw

https://www.youtube.com/watch?v=xf9IU6b2FjE

https://www.youtube.com/watch?v=dZB21o7DmyE

弁護士ドットコムニュース編集部

最終更新:9/5(月) 10:14

弁護士ドットコム

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。