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群馬発祥「イクボス」養成に広がり 全国首長が相次ぎ宣言

上毛新聞 9月3日(土)6時0分配信

 部下の子育てに理解のある上司「イクボス」を養成する動きが県内外で広がっている。イクボスは群馬県が作った言葉で、2012年度から主催している、企業向けセミナー「イクボス養成塾」の参加者は累計で約3000人に上る。全国でも政令市の全20市長をはじめとする自治体トップが相次いで「イクボス宣言」を発表。イクボスは仕事の効率化など働き方改革の鍵を握るとして、注目が集まっている。

◎県のイクボス養成塾 5年で3000人参加

 「部下とのコミュニケーションを活発にする」「業務の無駄を省いて職場環境の改善を進める」。県が5年にわたって開いているイクボス養成塾で、参加者がそれぞれ考えたイクボス宣言の一例だ。

 企業経営者や管理職を対象とする養成塾は、イクボスの姿勢や子育て中の部下との接し方を学ぶ内容で、これまでに35回開かれた。県は本年度、計6回開く予定で「引き続き、イクボスの普及に取り組みたい」(労働政策課)としている。

 全国的には、14年に大阪府堺市長が首長初のイクボス宣言をしたのを皮切りに、多くの市町村長や知事らが続いている。今年に入ってその動きは加速し、8月末までに少なくとも70の自治体や団体のトップが宣言を発表した。

 父親の育児参加を啓発するNPO法人ファザーリング・ジャパン(東京都)を中心に、「イクボス企業同盟」や「イクボス中小企業同盟」も発足した。加盟各社は管理職の意識改革を進め、イクボスを育てようとしている。

 イクボス発祥の地の群馬県からは、利根沼田地域でガソリンスタンドを展開する利根日石(沼田市)が唯一、中小企業同盟に加盟している。県の養成塾への参加をきっかけに加盟したといい、子どもが1歳の誕生日に有給を取得できる「記念日休暇」の制度を設けたり、育児休業の取得を呼び掛けたりと、社内で実践している。

 5歳の長女を育てるイクメンで、イクボスでもある営業事業部の真下竜介部長(44)は「ワークライフバランスを促進することで、仕事が効率化し、社員のモチベーションの向上や離職率低下につながっている」と話す。今後、本県からも加盟企業が増えるよう、NPOと協力して呼び掛けていく考えだ。

最終更新:9月3日(土)6時0分

上毛新聞