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【ソフトボール】上野、1年ぶり代表ユニで最速114キロ2回完全3奪三振

スポーツ報知 9月4日(日)6時5分配信

◆ソフトボール女子ジャパンパップ 第2日 日本3―4米国 日本2―0オーストラリア(3日、群馬・高崎市城南野球場)

 北京五輪金メダルのエース、上野由岐子(34)=ビックカメラ高崎=が1次リーグのオーストラリア戦に先発。2回を32球の無安打に抑え、20年東京五輪での追加種目として復帰してからの初登板を飾った。5月の日本リーグで左ふくらはぎなどを痛めてから119日ぶり、日本代表では昨年の同大会以来1年ぶりの登板。最速114キロの直球で3三振を奪い、チームの2―0の勝利に貢献した。日本は2戦目で米国に3―4で敗れたが、1次リーグ2位で米国との決勝戦(4日午後5時30分開始)に進んだ。

 力強い上野が日本代表に帰ってきた。1年ぶりの代表ユニホームに袖を通しての登板は2回限定の32球。最速114キロの直球と90キロ台のチェンジアップを投げ分け、打者6人を3三振を含むシャットアウト。「投げられてうれしい。ちょっと物足りないくらいで良かったと思うし、楽しかった」。練習拠点でもある高崎での登板。1800人のファンから大歓声を浴びた。

 08年北京五輪で、2日間で413球を投げ切って金メダルを獲得し、もう8年になる。8月の国際オリンピック委員会の理事会で追加種目に選ばれ、20年東京大会で念願の五輪競技復帰を果たした。その陰で上野は苦しんでいた。5月7日の日本リーグ・豊田自動織機戦で通算199勝を挙げたが、左ふくらはぎを負傷。左膝にも痛みが出たため、7月の世界選手権を辞退して国内で調整した。

 「バック、ソフトボール」と五輪復帰を願った一方、レスリング女子の吉田沙保里らと同学年。左脚の痛みが引かず「引退」も頭をよぎった。だが、五輪復帰が決まると「神様が、頑張れ!と言っているのかな」と4年後をイメージできた。この日は119日ぶりの実戦登板だったが、チームでもボールを受ける我妻悠香(21)が「本当に久しぶりの感覚。たった4か月かもしれませんが、こういう感じだったな」と喜ぶと、福田五志監督(60)も「さすが上野。無事に帰ってきてくれた」と歓迎した。

 38歳で迎える東京への道のりは簡単ではない。「ここからがスタート。金メダルを取るために一日一日が大事になる」。4日は11年ぶりの優勝がかかる米国との決勝戦。「まだ貢献できるほど投げられないけど、与えられたイニングでしっかり応えたい」。チームの女王返り咲き、そして日本の金メダルへ、鉄腕が再出発した。(遠藤 洋之)

 ◆上野 由岐子(うえの・ゆきこ)1982年7月22日、福岡市生まれ。34歳。9歳でソフトボールを始め、柏原中3年時に全国制覇。九州女高(現福岡大若葉高)に進み、99年世界ジュニア選手権優勝。01年、日立高崎(現ビックカメラ)入り。04年アテネ五輪1次リーグの中国戦で完全試合を達成するも銅メダル。08年北京五輪で日本初の金メダルを獲得。同年、紫綬褒章を受章。12年世界選手権優勝。球速は最高時速121キロ。174センチ、72キロ。右投右打。

 ◆ジャパンカップ 02年から開催されているソフトボールの国際大会で、中断時期をはさみ今回が9回目の開催。各大会ともに3~4チームが出場し、優勝は米国が7度で日本は05年大会の1度。今大会は日本、米国、台湾、オーストラリアの4チームが参戦。2、3日で総当たり1回戦のリーグ戦を行い、4日に3位決定戦と決勝を行う。

最終更新:9月20日(火)5時30分

スポーツ報知