ここから本文です

外国人に人気の賃貸物件の特徴とは?

ZUU online 9月4日(日)6時10分配信

2016年はリオオリンピック、4年後の2020年はいよいよ東京オリンピックです。

2020年に開催予定の東京オリンピックに向けて、政府は訪日外国人を4,000万人、インバウンド消費額を 8兆円まで増やすことを新たな目標に掲げました。また、そのための建設ラッシュを見据え、外国人労働者を受け入れる方向で定住や永住を勧めているほか、看護や介護などの分野でも外国人労働力を必要としています。

今後ますます増加が見込まれる外国人労働者ですが、保証人や敷金などの問題もあって外国人が住みたいと思える物件が非常に少ないというのが実情です。そこで今回は、「外国人に人気の物件」の特徴について考えてみたいと思います。

■人気物件1 保証人や敷金・礼金などが不要な物件

日本の賃貸契約では、敷金、礼金、更新料などを不動産会社に支払う必要があります。ところで日本以外の国々では、どのような仕組みになっているのでしょうか。調べてみると、日本の「敷金」にあたる制度は、欧米諸国などでもごく一般的に存在していました。アメリカでは「security deposit(セキュリティ・デポジット)」という名前で広く知られています。セキュリティ・デポジットは部屋を破損したり、家賃を滞納したりした場合などの支払いに使用され、退去時に残金は返却されます。

一方で、「更新料」は世界的に見ても日本独自のシステムでした。また、「礼金」が制度化している国はほとんど見当たりませんでした。外国人専門の賃貸不動産物件情報サイトでは、礼金のことを「Key money」と表現して、「鍵と引き換えに払う権利金」という説明になっています。

連帯保証人が必要な点も、外国人が部屋を借りづらい理由の一つでしょう。最近は日本でも「敷金・礼金なし」「保証人不要」の物件が見られるようになりましたが、そういったケースはまだ珍しく、入居時の初期費用を抑えたい外国人にとって、こうしたシステムが大きな足かせになっています。

礼金や仲介手数料などがかからず保証人も必要がない部屋は、外国人にも理解しやすく需要が高いでしょう。

■人気物件2 家具・家電付きの部屋

家具・家電付きの部屋も、外国人の人気が高いポイントです。生活に必要な家具・家電を備えた物件は、入居したその日からすぐに生活できます。退居時に不要になった家具や家電の処理費や運搬費も抑えられる点が評価されているようです。実際、外国人向けの賃貸情報サイトでは必ずと言っていいほど「家具・家電付き」が検索条件に入っています。

これに加えて、水道・光熱費込み、ネット環境も整備されていれば、一層引き合いが高まると考えられます。

例えば、空室が続く古びた和室であっても、家具を和モダン風に統一して畳や襖を新しいものに変えると、外国人には珍しい茶室のような和室に変身します。日本人なら避けてしまうような古い物件も、日本文化が味わえる貴重な物件として価値を見出してくれるかもしれません。訪日外国人がわざわざ高いお金を出して温泉宿に泊まり、和風バックパッカーズホテルが人気なのは、「日本文化を味わいたい」という欲求が少なからずあるからでしょう。古物件がもつ「味わい」を生かした低予算のリノベーションは、空室を満室に変える可能性を秘めています。

■人気物件3 首都圏の10万円以内の物件

入居時の初期費用と同じぐらい重要視されるのが、毎月の家賃です。

一般賃貸の場合、首都圏で築10年以内、6万円以下の物件は人気が高く、周辺環境においても、最寄り駅から10分以内で病院やコンビニ、スーパーが揃っている物件は、特に需要が高いとされています。留学生を受け入れている、大学や専門学校の近くにある物件も、人気が見込まれます。この傾向は日本の顧客と何ら変わりありません。

■繁華街やデザイナーズマンション、ルームシェアも人気

都内在住の外国人が住みたい街に挙がってくるのは「新宿」「渋谷」「秋葉原」「六本木」「浅草」など、人が多く、24時間営業の店があり、繁華街がある街が注目されています。一般的に日本人の場合、住まい選びの際に「喧噪」を嫌う傾向があるようですが、海外では24時間営業の店や繁華街がある方が、治安が良いとみなされるようです。

このほか、建築家の設計した個性的な部屋が魅力のデザイナーズマンション、眺望良好の高級ホテルをイメージさせるコンシェルジュ・トレーニングジム・プール付きタワーマンション、庭付き・駐車場付きの一戸建て、ルームシェアに対応した物件などにも人気が集まります。各国大使館やインターナショナルスクールが点在する麻布・広尾には、外資系企業駐在員などを借主とする外国人向け高級物件が多数あります。

■外国人専門の保証サービスを活用してリスク回避

上述の「人気物件の特徴」の一つに「保証人不要」を挙げましたが、実際のところオーナーの立場からすれば、保証人不要というのはかなりのリスクを伴った問題です。保証人の問題だけでなく、外国人に物件を貸すとなると「言葉が通じない入居者に、どう対応したらいいのか」 「家賃を滞納された場合は?」 「与信管理が難しい」「騒音問題など周辺に迷惑をかけたりしないか?」など、次から次へと不安が出てくるのではないでしょうか。

しかし最近は、そのような不安を解決してくれる、外国人入居者専門の保証機関も存在しています。こうしたサービスをフル活用することで、上記のようなリスクはかなり軽減できるようになりました。

今回は、訪日外国人に人気の賃貸物件の特徴について紹介しました。

日本は、18歳人口が2018年に100万人を切ると言われています。賃貸住宅のメインターゲットとなっている大学生や、都市部の若年層人口が減ってしまえば、供給過剰による空室率の上昇、家賃相場の下落が起こるかもしれません。

せっかく投資した物件を、万年空室の「負の資産」とさせないためにも、外国人を意識した賃貸経営を検討してみてはいかがでしょうか。 (提供:不動産投資ジャーナル)

最終更新:9月4日(日)6時10分

ZUU online