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保険ではない?マネー相談の本当の問題とは

ZUU online 9月4日(日)7時10分配信

この連載は、女性たちの「お金の悩み」を温かく受け止める女性FPたちの日々のつぶやきをリレー形式でしたためた”日誌”です。

初回は、家業のスナック廃業がきっかけとなってFP資格を取得した廣木智代さん。相談に訪れたのは、アラサー独身の女性保育士さんでした。入り口は保険の相談だけれど、本当の問題は別のところにあるのかも……?

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■ついお金のことが気になるんです

2016年8月某日。友人とカレンダーを見ていた時に、

「8月11日って祝日になっているけど今までなかったよね?」と疑問の声が出ました。

そう、8月11日は「山の日」。海の日があって山の日がないのはどうなの? という事で日本山岳会などの団体の働き掛けもあり、この祝日が制定されたようです。

休みが多いのはうれしけれどその分、レジャーにもお金がかかりそうだな……。FPをやっていると、ついそんな事を考えてしまいます。

こんなことで「お金」のことが思い浮かんでしまうFPという職業もちょっとアレなのですが、最近、若い女性でお金の不安を抱えている人が多いのです。先日、もうすぐ30歳になる独身の女性保育士から、保険の相談を受けました。

■独身の女性保育士からのご相談

なるべく掛け捨ての保険料を抑えて、老後に向けて個人年金を準備したいという内容でした。年収270万円で貯金は300万円ほど。まだ若いのに、随分シッカリとお金のことを考えているのだなぁ…。

とはいっても、彼女の心配事や彼女を取り巻く環境などがわからなければどんなアドバイスをしていいのかわかりません。そこでいろいろな悩みを伺ってみると、どうやら本当の悩みは「保険」ではなく「仕事」にあったのです。

■「将来への不安から老後の準備がしたい」

彼女の年収は270万円ですが、とても堅実で無駄遣いをせずコツコツとお金を貯めていらっしゃいます。それは、実家暮らしでご両親のサポートがあるからでした。

ただご両親も高齢になっていけば、自分が面倒を見なくてはいけません。また、今は払っていない実家の固定資産税などの費用が将来のしかかってくる事も不安のようでした。

そうなると、貯蓄ができなくなるどころか生活費もままならないのでは、という不安があったのです。

彼女のように、今はご両親のサポートがあるので余裕を持って生活できていても、将来ご両親のサポートが受けられなくなり、ご両親をサポートしなくてはならない時期が来ることに不安を持っている実家暮らしの女性、結構多いんですよね。

■仕事への誇りと葛藤

彼女は子供が好きで保育士の仕事に誇りを持っていらっしゃいました。結婚願望があるものの焦っているわけではなく、キャリアを大切にしていきたいと思っているのです。

しかし保育士業界自体のお給料があまり高くないという現実を考えると、将来の為にもう少し給料の高い職種も考えて転職も視野に入れなくてはならないのかなという葛藤もお持ちのようでした。

ちなみに資産運用にも興味があり、一度親に相談したら「運用なんて危ないからやらない方がいい。運用なんて考えないで貯蓄にしなさい」と言われたとのこと。資産運用がそんなに危ないものなのかという事も知りたいとの事でした。

■バブル世代は感じなかった不安を今の若い人たちが抱いている

彼女のように、「自分の職業に不満はないけれど、給料があまり高くなくて将来上がらないのは不安」という女性は結構多いです。

FP相談を受けていて思うのが、将来に不安を抱いている方は40代や50代よりも20代や30代に多いということ。バブル期に青春を送っていた世代が感じなかった「不安」を現代の若者は抱いているのです。これが時代といえばそうかもしれないけれど、今の若い人は現実を見据えていてずいぶんしっかりしているなあと思います。

さて、アラサー独身女性保育士さんのお話を聞いていると、不安だけでなく将来への「願望」があるとのこと。この願望が、お金の悩みを解決する手がかりになったのでした。(後編に続く)

廣木 智代
CFP。結婚後、家業のスナックで手伝いをしていたが母の引退と共に廃業。保険の見直しをきっかけにCFP資格を取得。心と体とお金の健康バランスを軸に活動。FP Cafe登録FP。

(提供:DAILY ANDS)

最終更新:9月4日(日)7時10分

ZUU online