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第1作に近い「シン・ゴジラ」 “歴代”には意外な身体能力が

日刊ゲンダイDIGITAL 9月4日(日)9時26分配信

 今年の最大ヒット映画になりそうな庵野秀明総監督の「シン・ゴジラ」。東宝が1954年に公開した映画「ゴジラ」から、シリーズとして実に60年以上もの歴史を持つが、面白いのは、作品によってゴジラの描かれ方や、誕生の設定などが異なるところだ。

 今作「シン・ゴジラ」は、海に投棄された核物質をエネルギーとして、個体で進化することができる「完全生物」として描かれている。特撮に詳しいライターの岩佐陽一氏によれば、「今作のゴジラは、第1作のゴジラに近い存在。ビキニ環礁の核実験を背景に、人類が生み出した脅威として描かれています。ゴジラは歩き回って街を破壊し、放射能を帯びた白熱光を吐き出します。シン・ゴジラも同じですね。でも、他のゴジラ作品では、ゴジラはもっといろいろなことができるようになっているんです」とのこと。

 そこで1作目や今作にはない、ゴジラの恐るべき身体能力を一部詳しく見てみよう。

■空飛ぶゴジラ 

ゴジラ対ヘドラ(71年)

 ゴジラシリーズにおいて唯一見せた飛行能力。空を飛んで逃げるヘドラを追いかけるため、しっぽを胸に抱えて放射能火炎を噴き出し、その反動で飛ぶという技を見せた。他にも、ヘドラに左目を溶かされたのに、翌年には完治しているという凄まじい治癒能力も。

■磁石ゴジラ  

ゴジラ対メカゴジラ(74年)

 強敵である宇宙怪獣メカゴジラに一度は敗退するが、落雷を受けまくって全身を磁石にしたゴジラ。気合を入れると周りの鉄を吸い寄せるという、意思の力でコントロールできる磁力を身につけた。このマグネット体質も本作1度のみ。

■人情ゴジラ  

ゴジラ対メガロ(73年)

 人間が作ったロボット、ジェット・ジャガーと戦うゴジラ。メガロは宇宙怪獣ガイガンと組み、プロレスのようなタッグマッチが繰り広げられる。ここでジェット・ジャガーと握手をするなどの礼儀正しさを見せたゴジラだが、ジェット・ジャガーが人質(ロボ質?)にとられ、ゴジラが近づこうとすると殺されてしまうというピンチに陥る。ここでは、動くに動けずひるむゴジラの情に厚い一面が描かれる。

 ほかにも、64年の「三大怪獣 地球最大の決戦」や、66年の「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」などでは、「落ちている岩を手で拾って投げる、足で蹴って相手にぶつけるという能力を見せています。しかし、敵のエビラもさるもの。エビのはずなのにザリガニのようなハサミを持っており、これで岩を挟んでキャッチ。ゴジラに投げ返します。2体はドッジボール的な岩のぶつけ合いを繰り広げるんです」(岩佐氏)。

 子どものようなケンカっぷりではあるが、シン・ゴジラにはない高度な身体能力である。「シン・ゴジラ」で初めて国産怪物に触れ、「ゴジラはこういう存在!」と熱く「俺ゴジラ」を語る人も多いが、岩佐氏は「全作を見て言えることは、ゴジラはなんでもありな存在ということ。受け取り方も自由です」と言う。旧作も含めて、今年は存分にゴジラを楽しもう。

最終更新:9月4日(日)9時26分

日刊ゲンダイDIGITAL