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嵐の二宮和也「ニノ」効果は絶大!ライオンの液体洗剤が大ヒット

ZUU online 9/4(日) 16:10配信

ライオン <4912> が今年新発売した液体洗剤「トップ スーパーNANOX(ナノックス)」の売れ行きが絶好調だ。

大ヒットの背景は「ナノ」パワーによる洗浄力の強さといった商品力もあるが、なんといっても嵐の「ニノ」効果が大きい。二宮和也が汚れの落ちにくい洗濯に挑戦するCMを見て興味を持った人も多いのではないか。

今回は、ヒット商品が企業業績と株価にどのような効果をもたらしたのか見てみよう。

■ライオンの中間営業利益は83%増益で過去最高

ライオンが8月3日に発表した2016年12月期中間決算(1月~6月)では、本業の利益を示す営業利益が83.0%増の104億円と大幅増益となり過去最高益を更新した。

好決算の背景には、新製品で付加価値の高いトップ スーパーナノックスの売上増が大きく寄与している。

同社は8月3日の決算発表に先駆けて7月29日に「業績の修正に関するお知らせ」という開示で、中間営業益予想を80億円から104億円に、通期予想を190億円から210億円に上方修正していた。

上方修正は、今期すでに2回目だ。前2015年12月期の決算発表時の2月に出した期初の会社予想は、中間営業益が65億円、通期営業益が180億円だった。これを第1四半期決算発表時の5月9日に中間予想80億円、通期予想190億円に上方修正していた。

企業の四半期の業績推移を見るときによく使うのが進捗率だ。ライオンの上半期営業利益104億円は、通期予想210億円に対する進捗率で50%となる。

半期で50%なので計画通りの進行にも思えるが、過去のトレンドを見るとライオンの売上や利益は「下期偏重型」である。7月から12月は洗濯回数が増え制汗剤需要も増加するためだろう。同社の営業利益は「上期35%」「下期65%」という下期偏重比率だ。従って、7月29日の同社の新予想は慎重なものであり、再び上方修正の可能性もありそうだ。

■ニノのトップ スーパーナノックスが業績修正のドライバー

ライオンが超コンパクト衣料用液体洗剤トップ スーパーナノックスを新発売したのは今年の2月17日。2010年に発売した独自の高洗浄成分MEEによる「ナノ洗浄」の「トップ ナノックス」を進化させたものだ。

皮脂洗浄力を大幅に向上させる新技術「スーパーナノ洗浄」で、センイ1本1本から汚れを徹底的に落とす。また、濃縮タイプであるため通常の液体洗剤より1回の洗濯で使う量が約半分と少なくてすみ、すすぎの回数も減り、置くスペースも小さくてすむなどの利点もあり、消費者の支持が高まっている。

ただ、トップ スーパーナノックスの知名度を主婦層を中心に高めたのは、先に述べた二宮和也のテレビCMではないだろうか?

トップ スーパーナノックス洗浄力を示すために「汚れからの挑戦状」をニノが受けて立つCMシリーズは2月に始まった。

第1弾は「着ぐるみの中のTシャツ」。第2弾は「まるめたままの靴下」。第3弾は「ぎゅうぎゅう詰めの洗濯ネット」。第4弾「ポケットに入れたハンカチ」、第5弾「マトリョーシカ風実験のTシャツ」と難敵の汚れの挑戦を二宮和也が次々となぎ倒すストーリーだ。

■上期ヒット商品にもランクイン

トップ スーパーナノックスは日経MJの今年上半期のヒット商品ランキングでも前頭にランクインしている。

トップ スーパーナノックスの上期の販売金額は計画比8%増で推移。ライオンは、大阪工場と千葉工場でトップ スーパーナノックスの生産量を従来の液体洗剤比で2割増産している。ライオンは濃縮タイプの販売に注力することで、衣料用洗剤のシェア拡大を目指している。トップ スーパーナノックスを柱に衣料用洗剤の売上高に占める濃縮タイプの比率を3年で約3割に高める計画だ。

■一般用消費財の売上増、ミックス改善が利益大幅増に貢献

ライオンの売上の約59%を占める同社の主力商品が一般用消費財部門だ。

一般用消費財はハミガキなどのオーラルケア分野、ハンドソープなどのビューティケア分野、衣料用洗剤などのファブリックケア分野、台所用洗剤などのリビングケア、バファリンなどの薬品分野に分かれている。

トップ スーパーナノックスはこの一般用消費財のファブリックケア分野に含まれる。

この分野の上半期売上は5%増となり、セグメント別の営業利益は2.4倍になっている。営業利益の上期増益額である47億円のうち実に77%近い36億円が一般用消費財分野の寄与だ。スーパーナノックスという高付加価値の新製品の売り上げ増と売上ミックスの改善による採算改善が利益拡大を牽引している。

■株価は5月の上方修正で大きく買われた

株価は2月12日に956円とトップ スーパーナノックス発売前に今年の年初来安値を付けた後、5月9日の上方修正で7月8日の年初来高値の1778円まで86%上げた。

その後、7月29日の上方修正や8月3日の好決算は市場では改めて材料視はされず8月19日安値1370円まで下落。これには7月高値以降、食品や医薬品といったディフェンシブなセクターが売られ、テクノロジーセクターなどが買われた影響だと思われる。

また、他の消費財と同じように、インバウンド消費の一服を嫌気した面もあるかもしれない。ただ大幅増益で、再上方修正の可能性もあり、今後も株価動向には注目したい。

新製品の評判や売上で株が買われることは非常に多い。実際にライオンのように新製品で業績が一変することもある。株式投資では、好感度の高いアイドルやタレントが宣伝している商品に注目するのも面白いアプローチだろう。

平田和生(ひらた かずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。

最終更新:9/4(日) 16:10

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ライオン4912
1838円、前日比-29円 - 12/2(金) 15:00

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。