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【ライブレポート】<908 FESTIVAL>KREVA、1年ぶりライブ復帰。豪華ゲストと共に見せた“Next Stage”

BARKS 9/4(日) 19:04配信

今年で5年目を迎えたKREVA主催による“音楽の祭り”<908 FESTIVAL 2016>が8月20、21日の大阪フェスティバルホール2DAYS公演に続いて、今年は9月3日、クレさん(=KREVAの愛称)の日に日本武道館にて行われた。

◆<908 FESTIVAL 2016>日本武道館公演 画像(22枚)

当日はKREVA、三浦大知、AKLO、赤い公園、渡辺直美、YOKOI(WRECKING CREW ORCHESTRA)、EL SQUAD、Mummy-D、綿引さやか、FU-JIがステージに集結。終演後にはスクリーンを通じて、新たなステージを目指すべく、12年間在籍したポニーキャニオンを離れてビクターエンタテインメント/SPEEDSTAR RECORDSへと移籍し、2017年春にニュー・アルバムをリリースし、それに伴う全国ツアーを開催することを発表。以下、武道館の詳細レポートをお届けしよう。

昨年の908FES以降、1年間新曲のリリースもなければツアーもライブもやらないという音楽活動はKREVA初の経験。ファンはきっと、この1年間やきもきした気分だったに違いない。しかし、KREVAはそのやきもきを一夜でぶっ飛ばすような衝撃的かつ刺激的な新しいステージをこの日提示してみせた。今年前半にKREVAが挑んできた新感覚ダンスエンタテインメント舞台『SUPERLOSERZ SAVE THE EARTH 負け犬は世界を救う』や、KREVAの新しい音楽劇『最高はひとつじゃない2016 SAKURA』、そのすべてがこの日のためにあったんじゃないかと思わせるほど、そこで体感した新たなエンタテインメントを908FESにどどーんとフィードバック。KREVAを始め、ゲスト、コラボステージもまた新たなステージを感じさせるパフォーマンスを次々と披露。最後までKREVAの口から語られることはなかったが、今年の<908 FESTIVAL 2016>は“新たな(Next)Stage”というワードが一つのテーマになっていた。

開演前、今回の908FESの客入れBGMは、今年KREVAが聴いてグッときたナンバーを集め(メロウかつ、グルーヴィーなソウルミュージック多め)、DJ908ミックスでお届け。今年のテーマカラーである水色のフェスTを着たファンが客席が埋め尽くした頃、客電が消えて、いよいよ今年の908FESが開幕。

ものすごい歓声に包まれ姿を現したKREVA。「2016年、908FES。一発目は俺の新曲から」の言葉に、客席がどよめく。いきなりの新曲。冒頭からさっそくNext Stageを見せつける。真っ白いスモークに包まれ、ファイヤーボールが何発も上がるなか、タフなビートにのせてものすごい速さでKREVAがラップを繰り出すストロングスタイルのこのナンバー。神懸かり的なエリアをさらに超越した、“神の領域”という強烈なパンチラインを入れこんだ「神の領域」で、ラッパーKREVAここに健在といわんばかりの存在感を示した後はAKLOへとバトンタッチ。

“神”つながりで「McLaren」から始まった908FES皆勤賞のAKLO。「RGTO」のサビからKREVAが飛び入り参加! 生バンドのグルーヴが2人のラップをさらにスリリングなものへと盛り上げていったAKLOとKREVAのコラボ曲「Catch Me If You Can feat.KREVA」と続けたあとは、AKLOがスペイン語で帰ろうとするKREVAを引き止めると、そこにMummy-D(RHYMESTER)が登場。KREVAは床に寝そべってエアパドリング(ファンも大喜び!)、AKLOは腰を揺らしてエアサーフするというお茶目なパフォーマンスを交えながら「サーフィン RMX feat.Mummy-D,KREVA」を3人で初披露。新しいKREVAの音楽劇ではこの3人はすでに共演済み。「でも、こうして3人で歌うのは初めて」だとKREVAは告げていた。

続いては、同じ舞台でも新感覚ダンスエンタテインメント舞台のほうでKREVAが出会ったEL SQUADのステージへ。真っ暗な舞台。ワイヤーを使ったような電飾コスチュームを身につけたパフォーマーたちのコスチュームがビートに合わせて規則的なフォーメーションを作るように点滅し、彼ら独自の最新鋭の光のダンスショーを見せると、観客を大歓声を上げる。

刺激たっぷりのエンタテイントなステージのあとは、新しいKREVAの音楽劇でKREVAと共演したミュージカル女優・綿引さやかが908FESに初出場。“光”つながりでKREVAの「ひかり」をドラマチックにカバー。スローバラードにアレンジされたオーガニックなトラックにのせて、KREVAとはまた違った、女性ならではの包容力を持った歌声で武道館を優しく包み込んでいった。

“ひかり”から今度はメンバーの(藤本)ひかり(Ba)つながりで赤い公園へと舞台はスイッチ。「イェー!」と佐藤千明(Vo、Key)が声を上げ、真っ白い衣装を着た4人組ガールズバンド・赤い公園が登場。「NOW ON AIR」でポップなサウンドを武道館に響かせると、武道館がたちまち明るく華やいだ雰囲気に包まれた。908FES初出演で初のバンド、そしてバンド初の武道館ということで、それらを祝福するかのように1曲目から真っ赤な銀テープがアリーナに舞った。

4人はKREVAで青春時代を過ごしたKREVAファン。「最後にとっておきの曲を」と佐藤がいって始まったのは「TOKYO HARBOR feat.KREVA」。赤い公園ならではの独特なコード感にのせ、「本邦初公開!」といって2番から颯爽とKREVAが現われ、大人の雰囲気をたっぷり含んだ声でラップ。後半は男女のラブソングらしく佐藤とユニゾンで歌ってみせた。「武道館に立てるぐらいになったら、クレさんを招いてこの曲を共演したい」と語っていた彼女たち。今回のステージを経験したからこそ、次は絶対に自分たちがKREVAを武道館に招くという思いがさらに強くなったにちがいない。

この後はKREVAが「2016年、どの曲よりも俺の記憶に残る曲」という紹介から、FU-JIが武道館の上手スロープにぬるっと登場。KREVAのステージに7年ぶりぐらいに顔を出し、ソロではこちらも908FES初参戦となるFU-JI。記念すべきその舞台で披露したのは「マンボウ」。キレイ目トラックに、とめどなくマンボウが大量発生するラップ。観客の上から、下から、脳内まで“マンボウ”一色に染め上るというスゴ技でステージをジャックした。

サイレンが鳴り響くなか、ビヨンセの「Crazy in Love」が流れ出し、908 FES初登場の異色メンバー・渡辺直美が姿を見せると、それだけで武道館は鼓膜が大絶叫。エアビヨンセとはいえ、これが本当にすごい迫力!  その圧倒的存在感と破壊力ハンパないパフォーマンスは圧巻の一言。グラマラスなボディをぐいぐいバンバン揺らし、カメラを狙ってセクシーなポーズと表情を投げかけ、観客を悩殺していく姿に場内は異様な盛り上がりに包まれる。

そんな渡辺に呼ばれ、次に舞台に登場したのは908FESに欠かせない三浦大知。舞台下からポップアップで姿を現わし「騒ぐ準備はできてますか?」と声をあげ、ライブは「I’m On Fire」で幕開け。曲の途中、三浦が絶叫を場内に響かせ、間奏のダブステップがフィーチャーされたパートに突入すると、ダンサーと一丸となって三浦特有の重力を感じさせないエアリーでキレのあるしなやかなダンスで観客を見事にロックオン。そこからアッパーの「Right Now RMX」でさらに勢いを加速させ、「music」で会場じゅうにハンドクラップが弾けると、武道館はとたんに笑顔に包まれた。この後「僕もついにビヨンセに紹介してもらえましたよ」といって場内を笑わせ、渡辺直美のパフォーマンスを褒めちぎった(来年の908FESまでにビヨンセのセクシーダンスを覚えて披露してくれるそう!)。

その後は、スモークが流れだす中、バラード「ふれあうだけで ~Always with you~」を熱唱。歌唱力を全開で披露した後は、「三浦大知の声の次はみなさんの声を聞きたい」と客席を煽り、「SING OUT LOUD」のコール&レスポンスで会場を一つに。最後は三浦が透明感あふれるハイトーンのアカペラで時間を止めた後、激しいダンスを、どんなに踊ってもブレスもピッチもまったくブレることのないボーカル、その両者がまさに神の領域で共存する「Cry & Fight」の超絶パフォーマンスで最後は客席を圧倒し、ステージを締めくくった。

真っ暗になったステージに、おなじみのシンセのイントロで始まったのは「全速力」。ここでは、KREVAと三浦大知がYOKOI+EL SQUADが繰り出す光のマジックショーと見事な共演を果たし、この日限りのスペシャルなパフォーマンス届けて、場内を大いに湧かせた。

そして、ラストを飾るのはこの日の主役、KREVA。DJ+バンドのフル編成によるバックがジャムセッションを繰り広げる間に、青空と雲がプリントされたド派手なスーツに着替え、KREVAが登場。オープニングで歌った「神の領域」から、今夜だけは“君のために/君のためにだけ生きられるよ”とスイートな言葉を囁き掛ける「王者の休日」で武道館を魅了。“かっこいい”“三度見”と叫ぶ観客の掛け合いもバッチリ決まったあと、曲が終わると「ドラムくれ!」といって舞台中央に立ったKREVA。ドラムロールが終わるとともにグラサンをバシッと外し、カメラ目線でカッコよくキメ顔をアピール。客席はそれだけで大騒ぎ(それに気をよくして、この日は何度もキメ顔アピールタイムがあった)。

しばらくぶりのライブとあって「俺のこと“誰?”って人もいるかもしれない。俺がどんなやつか、どんな基準でライブをやってるか教えてやる」といい放ち、曲は「基準」そして「ストロングスタイル」へ。ロックなギターリフとパワフルなビートが鼓膜を刺激する中、KREVAがマシンガンラップを披露するとレーザーが飛び交い、ファイヤーボールがこれでもかと大迫力で吹き上がった。

次に、イントロから場内にハンドクラップが広がった「トランキライザー」の後は、KREVAが「やっぱり武道館、最高です」と感慨深げに話し、「今日初めて武道館のステージに立ったやつらが、いつか武道館に俺をゲストで呼んでくれたら幸せです」と告げた。そして、それをいち早く叶えてくれたゲストがいると伝えると、真っ白い衣装に着替えた三浦大知が舞台下からポップアップで飛び出し、「蜃気楼 feat.三浦大知」を久々に披露。お互い、子供のような笑顔を浮かべながらノリノリでこの曲をパフォーマンス。

三浦が姿を消した後は「この1年間ライブがなくて一番寂しい思いをさせたのはみんなかもしれない」といきなりトークがセンチメンタルな展開になり、「だって、会いたいと思ってもライブやってないんだもん」とファン全員のハートを打ち抜くような胸キュン台詞から「くればいいのに feat.渡辺直美」へ繋いでみせた。1番のサビを観客が大合唱した後、KREVAが「みんなが聴いたことのないものを聴かせてあげる」といって渡辺直美を呼び込むと、キュートな水色のミニワンピに着替えた渡辺は、大歓声を浴びながら、KREVAも認めた生声の美声っぷり、歌のうまさで観客を魅了。さらに「ひとりじゃないのよ feat.渡辺直美」を畳み掛け、武道館をしっとりとした雰囲気で満たしていった。

そのあと、「音色」「C’mon, Let’s go」と再びKREVAだけのステージが続いたあとは、「また来たよ!」とMummy-Dと渡辺直美が現われ、まさかの「ファンキーグラマラス feat.Mummy-D, 渡辺直美」へ。グルーヴィーなビートで踊る渡辺を見て「オイ!スゲーきてんぞ!」「マジでハンパない!」と大盛り上がり。最後はMummy-Dが渡辺と仲良く腕を組んでステージを後にした。パーティーチューンつながりでこの後「パーティはIZUKO?」へとつなぎ、テンションが高まったところで最後は観客全員が歌う「Na Na Na」の大合唱でステージを締めくくった。

出演者全員で挨拶を終えた後、アンコールに応えて一人でステージに登場したKREVA。「こんなに出演者が盛りだくさんなのは908FES初」といいながら、「最後は自分一人で作り上げた俺の新曲を俺一人で歌って締めさせてもらいます」と告げた。続けて、「これからも人と人がどんどんつながって、いろんなものを見て、聴いて。それでも“やっぱりKREVA”がいいな、”KREVAのライブが好き“といわせたい。ここに立って歌い、みんなに楽しんでもらう。これが俺のやること、ここが俺の居場所」といって新曲「居場所」をしっかりとみんなの胸に刻みつけて、今年の<908 FESTIVAL>は幕を閉じた。

終演後、スクリーンを通して“ポニーキャニオン、12年間本気で愛してくれてありがとう”というメッセージとともに、この後ビクターエンタテインメント/SPEEDSTAR RECORDSへ移籍。そして、2017年初春にはニュー・アルバムを発売して、それに伴う全国ツアーを行なうことをKREVAが発表すると、ファンは待ってましたとばかり狂喜乱舞。最後に「See You Next Stage」というメッセージを添えて、ライブは終了した。

取材・文◎東條祥恵

セットリスト<908 FESTIVAL 2016>9月03日(土) 日本武道館
■KREVA
M0 intro 2016ver
M1 神の領域 (新曲)
■AKLO
M2 McLaren
M3 Outside the Frame
M4 RGTO feat. KREVA (2015ver)
M5 Catch Me If You Can feat. KREVA
M6 サーフィン RMX feat. Mummy-D, KREVA
■YOKOI+EL SQUAD
M7 New Performance(タイトル未定)
■綿引さやか
M8 ひかり (KREVAカバー曲)
■赤い公園
M9 NOW ON AIR
M10 黄色い花
M11 TOKYO HARBOR feat. KREVA
■FU-JI
M12 マンボウ
■渡辺直美
M13 Crazy In Love
■三浦大知
M14 I'm On Fire
M15 Right Now RMX
M16 music
M17 ふれあうだけで ~Always with you~
M18 SING OUT LOUD
M19 Cry & Fight
■YOKOI+EL SQUAD+三浦?知+KREVA
M20 全速力
M21 intro 2016ver
M22 王者の休日
M23 基準
M24 ストロングスタイル
M25 トランキライザー
M26 蜃気楼 feat. 三浦?知
M27 くればいいのに feat. 渡辺直美
M28 ひとりじゃないのよ feat. 渡辺直美
M29 音色
M30 C'mon, Let's go
M31 ファンキーグラマラス feat.Mummy-D,渡辺直美
M32 パーティはIZUKO?
M33 Na Na Na (全出演者出演)
EN 居場所 (KREVAソロ / 新曲)

最終更新:9/6(火) 18:32

BARKS