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ロケット戦闘機「秋水」燃料庫 柏の団体が保存要望 下旬に撤去予定

千葉日報オンライン 9月4日(日)10時5分配信

 千葉県柏市の旧陸軍柏飛行場近くに残るロケット戦闘機「秋水(しゅうすい)」の燃料庫が、土地整備により撤去の危機に立たされている。五つあるうちの一つが先月下旬に取り壊され、もう一つも今月下旬に撤去予定。市民団体の柏歴史クラブ(代表・上山和雄国学院大教授)が週明けにも、移設保存などを求めて県と市長に要望する。

 秋水は戦時中、旧陸軍などが開発を進めていたが試作機で終わったロケット戦闘機。燃料には劇薬の過酸化水素が使われた。同団体の調査によると、保存を求める予定の燃料庫は下水道などに使われる導水管の一種「ヒューム管」製で、近くにあった旧陸軍柏飛行場が設置したものと考えられる。

 同団体が2010年4月、燃料庫の1~5号基を発見した。1~4号基はつくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」西側、市が現在「柏北部1号近隣公園」として整備中の土地にあり、道路造成地に重なっていた4号基を8月29日に撤去した。1~3号基は土に埋まった状態で保存されている。

 一方、同団体が「貴重な戦争遺跡の保存を」と移設保存を訴える5号基は県の柏区画整理事務所が区画整理事業地として管理する土地にある。9月下旬にも撤去される予定で、同団体が要望書を出すことにした。同事務所は「撤去を考えていたが、保存を検討する余地はある。要望があるならもう一度市と協議して決めたい」と方針を示した。

 同団体は保存状態の良い2号基についても「一般の人が見られるような形で展示保存してほしい」と訴える。市公園緑政課によると、1、2号基については市も土地調査の際に一度露出させ、存在を確認していた。同課の担当者は「土を削るなどし、将来的には公園を訪れた人が燃料庫を見学できる状態にしたい」と話している。

最終更新:9月4日(日)10時29分

千葉日報オンライン