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記憶に残る“ロブ”が、ナダルの4回戦進出を助ける [全米テニス]

THE TENNIS DAILY 9/4(日) 1:30配信

 アメリカ・ニューヨークで開催されている 「全米オープン」(8月29日~9月11日/ハードコート)の5日目、男子シングルス3回戦。

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 ラファエル・ナダル(スペイン)が股下から放ったロブは、非常に壮観だった。試合後、このようなショットを以前にも打ったことがあったかと尋ねられたナダルは頷き、笑いながら「実のところ、あるよ」と言った。「そんなに回数は多くないけど、ひとつは憶えている」。

 今回のロブは、世界ランク47位のアンドレイ・クズネツォフ(ロシア)を6-1 6-4 6-2で破った試合の終わりに花を添えたという意味で、間違いなく記憶に残るものだろう。この勝利でナダルは、タイトルを獲った2013年以来の全米4回戦に進出した。

 全米での優勝2回を含め、グランドスラム・タイトルの獲得数「14」を誇るナダルは2015年の全仏以来、どのグランドスラムでも4回戦までたどりつけなかった。今季の彼は全豪で1回戦敗退、全仏では左手首の故障のため3回戦をプレーする前に棄権を表明した。同じケガのせいでウィンブルドンは欠場を強いられ、合わせて2ヵ月半、ツアーでプレーすることができなかった。

「辛抱する必要がある。必要な時間をとって回復し、ハードワークを積まなければならない」とナダル。「それが僕がやったことだ。それがすべてだよ」。

 ナダルは左利きから繰り出す彼特有のアッパーカット風フォアハンドにおいて、重いトップスピンを打つときに手首にまだ痛みがあると言う。しかし「今はもう僕のテニスに限界を与えることはない程度だ。それがもっとも重要なことだよ」と言い添えた。

 フォアハンドの調子は上がり始めており、ダウン・ザ・ラインのショットを打つことがより快適にできるようになったことを特にうれしく思うと言った。ダウン・ザ・ラインはその後、クロスに決め球を打つためのスペースを切り開く重要なショットだ。クズネツォフに対してナダルは22本のウィナーのうち、15本をフォアハンドから叩き出している。

 しかし、みなが話題にしているショットは、普通のフォアハンドではなかった。一度ネットにつめたナダルは、クズネツォフが打ったロブを拾うためにベースラインに向かってダッシュ。背中をネットに向けた状態でナダルは体を浮かせ、両脚の間(股下)からボールをはたくようにしてロブを放ったのだ。

 それから彼は手を滑らせてラケットを落としたが、すぐに屈んでそれを拾い上げ、相手の返球をグラウンドスマッシュで返して最終的にそのポイントを取ったのだった。その瞬間、ナダルは歓喜の声を挙げ、ジャンプしながら拳を宙に突き上げた。

「あの手のショットは、練習することができないね」とナダル。

 アーサー・アッシュ・スタジアムでのその試合は、実はナダルにとってすべてが完璧に運んでいたわけではなかった。プレーレベルは第2セットに入ると低下し、彼は5度ダブルフォールトをおかした末に2度サービスをブレークされてしまう。

 それでもナダルは一時的な下降を克服して、力強く試合を締めくくった。彼はここ3試合を通して1セットも落としていないだけでなく、総じてたった20ゲームしか落としていない。過去を振り返っても、ナダルが全米の4回戦までで落としたゲーム数として、これは最少である。

 ナダルの次の試合は日曜日で、第24シードのルカ・プイユ(フランス)と対戦する。

「4回戦に向けて準備万端である必要がある」とナダルは言った。「僕はベストのテニスをする準備ができているようでなければならないんだ」。(C)AP (テニスデイリー/THE TENNIS DAILY)

Photo: NEW YORK, NY - SEPTEMBER 02: Rafael Nadal of Spain returns a shot by hitting the ball between his legs to Andrey Kuznetsov of Russia during his third round Men's Singles match on Day Five of the 2016 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on September 2, 2016 in the Queens borough of New York City. (Photo by Chris Trotman/Getty Images for USTA)

最終更新:9/4(日) 1:33

THE TENNIS DAILY