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なぜ飛行機は遅れるのか? 定時運航へ、航空会社の工夫 便に特有の状況も

乗りものニュース 9月4日(日)14時19分配信

時刻表通りピッタリとはいかない飛行機、その「定時」とは

 JAL(日本航空)が2015年、国内線と国際線をあわせた運航実績において、89.44%という「定時到着率」を記録。世界1位になりました。

【画像】通常は入れない羽田空港管制塔からの眺め

 世界の航空業界に関しさまざまな調査、分析を行っているFlight Stats社(アメリカ)が認定したもので、JALはその「主要航空会社部門」において過去7年間で5回、「世界一」を達成しています。

 ただ「飛行機の定時」といっても、多くの人はそれに乗る際、ピッタリ時刻表通りに到着するものとは考えていないでしょう。いったい飛行機の「定時」とは、どのようなものなのでしょうか。また、どのようにして「世界一」を達成したのでしょうか。東京の、そして日本の“玄関口”であり、JALにとって“最重要拠点”のひとつといえる羽田空港で、定時性向上に取り組んでいる矢嵜敬太さんに話を聞きました。

ドアが閉まったとき? 動き出したとき? 飛行機の出発時刻は

――そもそも飛行機の「出発時刻」「到着時刻」とは、どの時点が基準なのでしょうか。

 お客さまがすべて搭乗されて、ドアが閉まったのち、飛行機が動き出した時間が「出発時刻」です。「到着時刻」は、飛行機が駐機場(降機場所)に止まった時間になります。

――たとえば「12時10分着」というスケジュールで、鉄道のように1分とたがわず、その時間ピッタリに飛行機が到着することは多くないと思います。飛行機が「定時」とする時間には、幅があるのでしょうか。

 Flight Stats社では14分遅れまでの到着を「定時」として取り扱っていますが、JALとしては予定通りの時間に到着するようお客さまと約束しているわけですから、それを守ることが目標です。しかし飛行機の場合、天候などの航空会社の力がおよばない部分で遅延につながることも多いです。

――「航空会社の力がおよばない部分」とは、具体的にどういうものでしょうか。

 空路混雑や発着枠増加による羽田空港自体の混雑、気象条件などが挙げられます。たとえば、冬に羽田から沖縄方面などを目指す便は強い偏西風、すなわち“向かい風”の影響を大きく受けます。運航スケジュールを決定する際、この偏西風の影響を考慮いたしますが、偏西風が予想以上に強い場合、出発地を定時に出発しても遅れてしまうことがあります。

 逆に冬、羽田から北海道など北へ向かう場合、同じく偏西風の影響で“追い風”になり、早着することもあります。

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最終更新:9月4日(日)21時21分

乗りものニュース