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「クソッ!」 思わず口に出してしまう悪態の意義を研究者に聞いてみる

ギズモード・ジャパン 9月4日(日)22時11分配信

口は災いのもと、でも言っちゃう。

米国の映画とかドラマとかWebサイトを見ていると、「fuck」やら「shit」やら、下品とされる言葉が頻繁に出てきます。でも、たとえば「fuck」の場合、何かをワイルドな感じで強調したいときに「fucking」(すげえ)っていう形で使われています。フォーマルな場でもつい使ってしまう人は少なくありません。たとえば米国のジョー・バイデン副大統領がオバマ大統領をむかえながら「This is fucking big deal(これはすげえビッグだぜ)」と言ったのがマイクに拾われたときはちょっと話題になりました。別にファッキンって言わなくたって意味は通じるのに、どうして言っちゃったんでしょうか?

カリフォルニア大学サンディエゴ校の認知科学者・ベンジャミン・ベルゲンが、新著『 What the F: What Swearing Reveals About Our Language, Our Brains, and Ourselves』の中で、我々がなぜ、どのように悪態をつくのか追求しています。彼は悪態の構造や、世界的に何が良い言葉で何が汚い言葉なのかという文化的な違い、汚い言葉の検閲は必要かどうかなどを論じています。そして悪い言葉を抑えつけることは、それをより強力にするだけではないかと言っています。「悪態は我々の永続的創造による怪物である」と言うベルゲンに米Gizmodoがインタビューを行いました。

なぜ今、悪態を研究?

米Giz(米ギズモード):悪態について書こうと思ったのはどうしてですか?

ベルゲン:私の研究は、人が言葉をどう理解するか、言葉という限られた帯域でいかに時間・空間を超えてコミュニケーションしているかにフォーカスしています。言葉は事実の伝達に使われますが、感情に関する情報にも使われます。私はもっとも感情的で、強い感情的反応を引き出す悪態に惹かれたのです。

米Giz:(新著の)序章では、このテーマが真剣にとらえられなかったり、アカデミックな環境では使わせてもらえなかったりと、研究には難しいことに触れていますね。

ベルゲン:そうなんです。この書籍のレビューを拒否するところもありました。悪態は育ちの悪さやリテラシーの低さの証拠と考えるためです。

私はこの研究は、キンゼイ報告(訳注:1948年『人間男性の性行動』と1953年『人間女性の性行動』から成る性に関する報告書)が性や性行為に関して目指したことに近いと考えています。当時、性行為とは何なのかというシステマチックな理解はされていませんでした。今は悪態について同じ段階にあるんだと思います。科学的な理解が進み、一般に消化しやすい形で仕組みが表現されれば、悪態の研究に対する姿勢はもっと変わっていくと思います。

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最終更新:9月4日(日)22時11分

ギズモード・ジャパン

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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