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救え買い物難民 松田町、官民タッグで見守り支援も

カナロコ by 神奈川新聞 9月4日(日)18時30分配信

 神奈川県松田町で9月から、日ごろの買い物に不便を感じているお年寄りら、いわゆる「買い物困難者」を支援する移動販売事業がスタートする。福祉や商工団体、事業者が連携。軽トラックに食料品や日用品を載せて町内を巡回し、訪問販売や移動販売をする。合わせてドライバーが見守り活動も行い、孤独死などを未然に防ぐ。

 事業を手掛けるのは、社会福祉法人「一燈会」、小田原市を中心にスーパーなどを展開する「ヤオマサ」、町商工振興会の3者。7月に協定を締結し、一燈会がドライバーを務め、ヤオマサが商品を提供し、町商工振興会が事業の総括管理を担う。町と町社会福祉協議会がそれぞれ補助金200万円を支出し、車両購入費などに充てられた。

 町内を三つのエリアに分け、週2日ずつ計6日間(日曜日を除く)、午前10時すぎから午後4時ごろまで移動販売車を走らせる。町内の要援護者や自治会の要望に基づき、訪問販売する個人宅や移動販売の拠点を一つのエリアで約20カ所ずつ指定。販売車から「松田音頭」のメロディーを流し、周囲に到着を知らせる。

 軽トラックに生鮮食品や日用品、料理の手間のいらないお総菜などの商品約千点を積み込み、店舗で購入するより10円高い値段で販売。差額を事業の運営費に回す。9月は試行期間とし、事業を実施しながら、ルートや拠点、販売時間帯などをより利用しやすいよう見直す予定だ。

 町にとって、買い物困難者対策は長年の懸案だった。「寄や神山などの地区にはスーパーやコンビニ店がなく、バスやタクシーを使って買い物に出向くお年寄りもいる」と町。2020年に高齢者人口がピークを迎えると推計されることもあり、本腰を入れて対策を練るため、関係団体で2月に協議会を立ち上げて検討を重ねてきた。

 町は「地域や関係団体と協力しながら、息の長い事業に育てていきたい」と意気込んでいる。移動販売の利用・運行に関する問い合わせは、一燈会フリーダイヤル(0120)010616。

最終更新:9月4日(日)18時30分

カナロコ by 神奈川新聞